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『トップガン』アイスマンの噛みつきシーン「昨日のように思い出す」トム・クルーズが懐かしむ

トップガン
©Paramount Pictures 写真:ゼータ イメージ

俳優トム・クルーズが、『トップガン』シリーズで共演したヴァル・キルマーの演技を称えた。

2025年4月1日、キルマーは肺炎のため65歳でこの世を去った。トムは直後のCinemaConにサプライズ登場した際には壇上で、「僕が彼の仕事をどれだけ敬愛しているか、人間としてどれだけ彼のことを想っているかを言葉にすることはできません」と語り、聴衆とともに黙祷を捧げている。

Sight and Soundでは、『トップガン』(1986)で共演した当時のエピソードを回想。映画の前半、クルーズ演じるマーヴェリックに対し、キルマー演じるアイスマンが「お前には迷惑してるんだ」と食ってかかり、火花を散らすシーンを振り返った。

「『トップガン』で、彼(キルマー)の出番は10分くらいだと思います。しかし、それが彼のようなアーティストのインパクト。彼は、自分の仕事と演技がうまくハマることをわかっていました。(マーヴェリックとアイスマンが)最後には友人同士になってほしいと思わせるような演技をしなければいけなかったんです。」

とりわけクルーズの印象に強く残っているのは、マーヴェリックが「俺は危険だ」と笑顔を浮かべたあと、アイスマンが噛みつく仕草をしたことだ。「彼と芝居をしていて噛みついてきたことが……そういうシーンを演じたのを、まるで昨日のことのように思い出します。相手役が燃えているのを見るのは本当に気分がいいんです。シーンの次元が変わることが僕は大好きだから」。

クルーズによると、もともとキルマーには脇役よりも主役を演じたいという希望があり、『トップガン』の出演には消極的だったという。クルーズがキルマーのエージェントに電話をかけ、監督のトニー・スコットが本人に直談判し、ようやく出演にこぎつけたそうだ。

再共演が叶った『トップガン マーヴェリック』(2021)の撮影も、「まるで時間が経っていないように感じるほど楽しかった」という。キルマーにとっては最後の映画作品となったが、クルーズは「演技を始めると、彼はアイスマンになった。何も言わなくても、彼にはあの役柄になれる力があったんです」と語る。「(マーヴェリック&アイスマン)友人ふたりの関係性は、控えめに言っても、個人的には本当に特別なものでした」。

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Source: Sight and Sound (via Collider)

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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