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アンジェリーナ版は「はじめから強かった」 ─ 『トゥームレイダー ファースト・ミッション』のララ・クロフトは何が違うのか

映画『トゥームレイダー ファースト・ミッション』
©2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC.

映画『トゥームレイダー ファースト・ミッション』で主演のアリシア・ヴィキャンデルは、おなじみの女戦士ララ・クロフトにみずみずしい若さを持って新たな息吹を吹き込むという”ミッション”に挑むこととなった。オリジナル版のゲームが1996年に発売されて以来、スピンオフ作を加えれば16作がリリースされ、映画ではアンジェリーナ・ジョリーによる前シリーズも未だ記憶に新しい。

『トゥームレイダー』(2001)及び続編『トゥームレイダー2』(2003)は地上波放送も少なくなく、アンジェリーナ版の強くてたくましいララ・クロフト像はゲームファンならずとも広くお馴染みだろう。ところが、この度新たに誕生した『ファースト・ミッション』版のララ・クロフトは、アンジェリーナ版のイメージとは似て非なる魅力を放っているのだ。

映画『トゥームレイダー ファースト・ミッション』
©2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC.

たとえば2001年版では、アンジェリーナ・ジョリーが映画開始早々から観客に挨拶代わりのアクションを見舞ってくれる。無反動のハンドガンを両手に構え、時に軽やかにスピンさせて見せながらテクノロジー支配の恐怖の現れとも言える殺人アンドロイドと戦う姿は、まさに『マトリックス』(1999)や『リベリオン』(2002)時代、近未来的スタイリッシュ・ガンアクション映画が活況を呈していた21世紀到来前後を思い出させる。

アンジェリーナ版ララは、TVゲームからそのまま飛び出した、強く美しいヒロインとして悪と戦った。『ファースト・ミッション』共同脚本のジュネーヴ・ロバートソン・ドレットは、このように振り返る。

「もちろんアンジェリーナ・ジョリー版は大好きです。でも、何だかキャラクターが強すぎる感じがしたんですね。やること全てに長けた考古学者。自分はプロフェッショナルの人間だと、はじめから分かっていましたから。」

映画『トゥームレイダー ファースト・ミッション』
©2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC.

アンジェリーナ版が「強くてニューゲーム」だったのであれば、アリシア版のララ・クロフトは、しっかりとレベル1の状態からゲームをスタートすることになる。映画冒頭で、ララは日銭稼ぎのために街でバイク便の仕事をしているが、かつて失踪した父との記憶を頼りにしていくと、やがてスリリングな大冒険に招き入れられることになる。負けず嫌いで、街にいる頃から光るものがあるララだが、アクションシーンで彼女を突き動かすのは、ひとえにそれが生死を懸けた極限状態だからだ。どんなピンチも持ち前の肝っ玉で力強く切り抜けたアンジェリーナ版ララとは、モチベーションが根本的に異なる。観客はスクリーンを通じ、ララが少しずつ成長していく様を見付けていく。先のジュネーヴ氏は、新たなララ像の根底をこのように語る。

我々は、共感できるようなところから始めたかったんです。もっと若い時代、物語を通じてララが自分自身や、自分を創り上げるものを見付けていくようにですね。」

まっさらなララ像に、アリシア・ヴィキャンデルはいかに惹かれたのか。アリシアはThe Telegraph Indiaによるインタビューで、このように明かしている。

これはオリジンの物語だから、私たちが出会うララは、まだ自分探しの段階で、自分のやるべき事を探っている最中なんです。」「自分の力で、自分自身を見つけようとしている。そんなところが共感できると思います。」

ゲーム原作キャラクターという特徴から、やや浮世離れしたスーパーヒーロー感もあったアンジェリーナ版とはまた異なり、アリシア版では”普通の女の子”がとんでもないサバイバルに挑むことによって、キャラクターが直面した危機感を強調する。ハラハラ・ドキドキのアドベンチャーに挑むララ・クロフトのフレッシュな姿は、春休み映画に最適だ。

映画『トゥームレイダー ファースト・ミッション』は、2018年3月21日より全国ロードショー。

『トゥームレイダー ファースト・ミッション』公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/tombraider/

Source:IGN,The Telegraph India

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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