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『トップガン マーヴェリック』編集者、毎日映像を編集しすぎて不眠でトム・クルーズが夢に出てくる

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トム・クルーズ主演、2022年を代表する大ヒット作品『トップガン マーヴェリック』は撮影時の逸話も多いが、編集作業においても想像を絶する偉業が達成されていたようだ。エディターのエディ・ハミルトンが米Deadlineのインタビューにて、大変な舞台裏を明かしている。

同作といえば、戦闘機内にIMAXカメラを搭載して行われた臨場感たっぷりの空撮が見所。ハミルトンいわく、空撮シーンの撮影時間は合計して、なんと800〜814時間ほどにも及んだそうだ。

撮影では、4つの機体を様々なカメラでおさめ、2部隊体制で撮影すべく、総勢27台のカメラが稼働することになった。空撮を行った日々は非常に長く緊張感が走るものだったが、撮り終わった映像をいざ手にしたハミルトンは「観客はとんでもないものを期待しているのだから、最初から最後までとんでもないものにしなくては」と編集作業が持つ責任の重大さを改めて感じたようだ。

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撮影した素材は膨大な量となったが、映像を細かく分割し、ラベルをつけることで、必要な箇所を素早く探せるような工夫を施したという。しかしハミルトンいわく、最も大事なことは「落ち着いて、決してパニックにならないこと」だったそう。膨大な仕事量を前に、平静を保つことが重要というのはいかにも熟練した達人らしい心構えだ。

「正直、数か月はよく眠れなくて、ハングマンとフェニックスとルースターとマーヴェリックのアップが夢に出てきましたよ。文字通り、毎晩寝ようとすると彼らの顔が夢に出てきたんです。いかに自分が素材とこのプロジェクトに没頭していたかってことですね。加えて、30年の時を経た続編を世に送り出し、輝かしいものにしたいというものすごいプレッシャーもありました」

なお、映画の序盤でマーヴェリックが訓練生たちを撃ち落とすトレーニングシーンは、最初のバージョンでは15分もあったそう。これを縮めて、最終的には4分50秒のシークエンスに仕上がった。「圧縮して圧縮して圧縮して、まさにベストショットのみが最後に残りました」とハミルトン。「1年間、ほぼ毎日編集していましたよ」。

ジョセフ・コシンスキー監督は極秘基地での撮影を実現すべく、粘り強く交渉した旨を明かしていたが、キャストにとっても製作サイドにとっても、ここまでチャレンジングな作品は滅多とないだろう。改めて彼らの並外れた試みに敬意を示したい。

Source:Deadline

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Yuka ShingaiYuka Shingai

携帯向け音楽配信事業にて社内SE、マーケティング業務に従事した後、妊娠・出産を機にフリーライターに転向。 映画とお酒と化粧品が好き。日課のオンライン英会話でもしょっちゅう映画の話をしています。

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