同僚から『トップガン マーヴェリック』をネタバレしてやると言われた警官、「ネタバレしたら撃つ」と銃を向けた事案で裁判、100時間の社会奉仕活動課せられる

オンラインでもオフラインでも映画を話題にするときにはネタバレに気を遣うもの。何でもオーストラリアのシドニーでは、2022年の大ヒット映画『トップガン マーヴェリック』について同僚からネタバレされそうになった警官が銃を向けるという騒動が起きていたようだ。2023年11月9日に行われた裁判について、Australian Broadcasting Corporation(オーストラリア放送協会)が報じている。
裁判記録によると、30歳の警官ドミニク・ゲイナーは交番で勤務していたところ、見習い巡査で後輩にあたるモーガン・ロイストンから「昨夜、『トップガン マーヴェリック』を観たからネタバレしてやろうか」と告げられた模様。ゲイナーは「ネタバレしないでくれ」と頼むとともに、「(もしネタバレするつもりなら)撃つぞ」とホルスターから取り出した銃をロイストンの間近に向けたそうだ。ゲイナーの指は銃の引き金ではなくボディにかけられており、弁護士は本件を「仕事上のばか騒ぎ、くだらない冗談がねじれてしまった事例」と述べている。
一方で、銃をつきつけられたロイストンは以降、うつ状態に陥ってしまったと語る。やり取りの間、ゲイナーは笑っていたと伝えられており、本気で撃つという意図はなかったのかもしれない。ロイストン自身も冗談を言って、お互いをからかい合うことは警官にとっては日常茶飯事であることを認めつつも、本件はその次元をこえており、多大なショックと恐怖を植え付けるものだったと供述している。「最近は警官を見かけると、手に銃を持っていないか確かめてしまう」と吐露するほどに、心的ダメージを受けている様子だ。
判決により、ゲイナーには2年間の社会内処遇(地域社会での保護観察官等による指導・支援)と100時間の社会奉仕活動が課されることになった。弁護士は「ゲイナーにとっては大きな代償」と述べている。
『トップガン マーヴェリック』はマーヴェリック(トム・クルーズ)と若きパイロットたちや、かつての仲間との友情、絆が胸アツかつ驚く展開も豊富なため、ネタバレされたくない気持ちは十分理解ができる。一方で軽口も度を越すと、人間関係に支障が出てしまう。やはりネタバレには気をつけよう。
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Source:Australian Broadcasting Corporation