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【考察】『トップガン マーヴェリック』グースの息子、なぜルースターという名になったのか ─ 親子を象徴するコールサイン

トップガン マーヴェリック
(C) 2019 Paramount Pictures Corporation. All rights reserved.

トップガン マーヴェリック』において、キャラクターの個性を出すのに役立っているモノといえば、パイロット一人ひとりが名乗る際に用いる「コールサイン」だ。例えば、『トップガン』(1986)でヴァル・キルマーが演じたアイスマンは、「氷(アイス)のように冷たい男」という性格的な由来で決められていたが、新世代のパイロットたちを描く続編でも、由来が知りたくなるような個性的なコールサインが登場する。

「僕たちのコールサインは、全部脚本にあったものです」と米USA Todayに語るのは、ペイバックを演じたジェイ・エリス。どうやらコールサインは、予め製作陣によって名付けられていたようだが、一方で演じる俳優それぞれにもコールサインを考案する機会は与えられたのだとか。エリスは「ジョセフ・コシンスキー(監督)は、“もしコールサインを提案したかったら、教えてね”とも言ってくださりました」と語っている。

エリスが「ペイバック、最高じゃん!って思ったのを憶えています。これ以上のものはないです」と満足気に語れば、フェニックス役のモニカ・バルバロが「私たちはこれを受け入れました」と話すように、若手パイロットたちを演じた俳優たちは基本的に与えられたコールサインを選択したのだそう。しかし、出演者の1人は自ら考案したコールサインを用いていたという。マーヴェリックの物語を蘇らせる上でキーパーソンとなった、ブラッドリー・“ルースター”・ブラッドショー役のマイルズ・テラーである。

ルースターは、ただ浮かんできたんです」とテラー。「ジョセフ・コシンスキー監督と(ジェリー・)ブラッカイマーとお会いした時、すごくたくさんのコールサインを提案してくださったのを憶えています」とも語るテラーだが、最終的に選んだのは直感的に出てきたコールサインだった。

ルースター(rooster)とは、英語で「雄鶏」の意。テラーもいい加減に思いついたわけではない。というのも、マーヴェリックのかつての相棒にしてルースターの父親でもあったグース(goose)も、そのコールサインは「ガチョウ」を意味し、鳥に関係したネーミングなのだ。ガチョウから生まれ落ちた雄鶏という風に解釈すれば、「ルースター」が親子関係を象徴するものとなるし、『トップガン』で「オー(o)は2つだ」とこだわっていたグース同様、ルースターはスペル上でも父親にオマージュを捧げたのだろうと察することもできる。こう考えてみると、自身の直感に頼ったテラーのチョイスは秀逸だ。

ところで劇中では、パイロット一人ひとりが自身のコールサインに誇りを持っている印象だが、実際の現場ではコールサインの役割は異なるらしい。海軍で兵装士官を務めるデヴィッド・ホール氏によると、コールサインは「通常ミッションの途中に考えるようなもの」だという。「何かヘマした時とか、名前や行動から面白そうな響きを考える時にです」。『トップガン マーヴェリック』では、ルイス・プルマンが演じたボブ(BOB)という名のパイロットが、同僚のハングマンから「Baby on Board(赤ちゃんが乗っている)」とイジられていたが、実際の現場ではこれに近い使われ方なのだろう。

しかし、かといってコールサインが軽視されているのかといえば、全くそうではない。ホール氏は、階級が存在する職場だからこそ、コールサインが重要になってくると話す。「僕は、少将とも乗る時があるんですけど、もし彼がヘマした時は、“やあ、スマイリー。ヘマしてますよ”的な感じのことを言う必要があるんです。壁を無くすようなもので、戦術上や安全面においてもすっごく重要なんです。少なくとも飛行中は」。

映画『トップガン マーヴェリック』は公開中。

Source: USA Today

Writer

SAWADA
SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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