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【TFお勉強企画その2】推しキャラをコミックで探そう!邦訳『トランスフォーマー:オール・ヘイル・メガトロン』レビュー

トランスフォーマーお勉強企画と銘打って始めたこのシリーズ。まずは門外漢の筆者自身が、トランスフォーマーというコンテンツに愛着を覚えないと何もはじまらないわけです。

ライターネームからお察し頂けるかと思いますが、筆者は1977年生まれ。所謂、トランスフォーマー直撃世代ではあるのですが、あんまりテレビを見せてもらえない家庭に育ったため、トランスフォーマーのTVアニメは、友達の家に遊びに行ったときに、偶に見る程度でした
。ただ同年代を中心に、トランスフォーマーの火がついたような人気は覚えていて、ろくに見ていないにも関わらず、コンボイ、バンブル、メガトロン、スタースクリームなどの固有名詞は頭に入っていました。

トランスフォーマーを再勉強する上で、やはり当時見逃してしまった初代TVシリーズ「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」とその次の「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010」は避けて通れないと考え、バンダイチャンネルに入会、さっそく視聴を開始したのですが・・・まず長い!全てエピソードを合計すると90話以上、一話25分としても、なかなか追っ付きません(現在21話を視聴中)そして、これはもう如何ともしがたいのですが、前情報として、前回の記事で取り上げたような、初代TVシリーズにまつわる面白ネタ要素が頭に入ってしまっているため、作画の粗や、シナリオのトンデモ展開を自然と待ち構えてしまってる状態になり、コンボイは「いい考えが必ず裏目にでる逆ギレ司令官」、メガトロンは「怒りんぼだけど優しい上司」スタースクリームは「裏切りが趣味のバカ」にしか見えません。なんとなくフルハウス的な、コメディードラマを観ている気分に近く、これはこれで面白いですが、オンタイム世代のファンが一度は感じたであろう「格好良さに痺れた」体験からは程遠い不純な鑑賞法だと自覚します。

ただ、メカデザイン的には、やはり初代TVシリーズのロボットたちが魅力的に見えますので、これらトランスフォーマーの原点と言うべき初期キャラクターが活躍して、現在の大人が初めて触れても色眼鏡ではなく純粋に面白いと思える関連作品はないのかと、色々探してみたところ見つけたのが、邦訳されている唯一のトランスフォーマーのアメコミIDWパブリッシング「オールヘイルメガトロン」でした。 このIDW社が出版しているトランスフォーマーのアメコミ。邦訳が一作のみで、日本での認知度はあまりありませんが、トランスフォーマーファンの間ではTVアニメや実写映画と並ぶほどの人気を持っています。設定上はアニメシリーズを踏襲している部分も多いようですが、あくまでトランスフォーマーのマルチユニバースの1つとして、完全に独立したストーリー展開をしています。

トランスフォーマー:オール・ヘイル・メガトロン (ShoPro Books)

「オールヘイルメガトロン」は、そのIDW版トランスフォーマー正史の中でも、主軸とも言える、デストロンの地球への来襲から、サイバトロンたちと人間が反撃を開始するまでのパートを描いたもので、アメコミ版トランスフォーマー中でも最大の人気を誇っています。 邦訳版「オールヘイルメガトロン」は、関連スピンオフストーリーを多数収録したいわば完全版で、全500ページ超え。電話帳かと見紛う分厚い本でして、価格も税込で4000円を超える、なかなかヘビーな一冊です。絶対に失敗できない価格の本ですが、読後の印象は「買ってよかった!」の一言。これぞ求めていたトランスフォーマー、そのものでした。

物語の導入こそ初代TVシリーズに似ていますが、メガトロン率いるデストロン軍団が、TVシリーズよりも遥かに優秀でいて残虐、そして強大なので、人間やサイバトロンを取り巻く戦況はシリアスそのもの。何しろサイバトロン側は敗北している状況からストーリーが始まります。圧倒的なデストロン軍団を前に壊滅的な打撃を受けたサイバトロン達、長い劣勢の戦いの果てに希望はあるのか。サイバトロン、デストロン両陣営多数の有名なトランスフォーマー達に満遍なく見せ場が用意された見事なシナリオ。そしてフルカラーで精細かつ迫力満点に機械生命体を描いたアートワーク。筆者はIDW版トランスフォーマーの世界に完全に魅了されてしまいました。今まで読んだアメコミの中でも確実に5本の指には入る満足度。最上級の賛辞と共に、全トランスフォーマーファン必読の書、と最近トランスフォーマーに興味を持ったばかりのニワカな新参者ですが断言させて頂きます。

この本の劇中では、前述したように数多くのキャラクターが魅力的に描かれていますが、筆者的にはとにかくマイスター!(なんか副官じゃなくなってるけど)かっこいいぜ!玩具買うぜ!(実写映画ではあまりにかわいそうでしたよね。) ということで、私、トランスフォーマー初心者としてのファンの道は、まずこの「オールヘイルメガトロン」、そしてお気に入りのトランスフォーマーはマイスターというところに軸足を置いて始めてみようと思います。(TVシリーズも頑張って見通します)
ひとえに来年公開予定の実写映画最新作「トランスフォーマー ラストナイト」のお祭り騒ぎに乗っかるため。トランスフォーマーに興味はあるけど、敷居が高いとお思いの読者の方、このIDW版「オールヘイルメガトロン」、トランスフォーマー世界への入り口に超おすすめです。

Eyecatch Image:http://amecomidamashii.blogspot.jp/2015/03/ahm.html

Writer

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アクトンボーイ

1977年生まれ。スターウォーズと同い歳。集めまくったアメトイを死んだ時に一緒に燃やすと嫁に宣告され、1日でもいいから奴より長く生きたいと願う今日この頃。

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