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【TFお勉強企画その1】世界一深い沼へようこそ。今さら聞けないトランスフォーマーの奇妙な世界

はじめに。この記事は筆者の狭い知識と、先入観に基づいて書かれております。沼にすでにどっぷりつかっている読者の方どうか心をお広く、お怒りにならないで読み飛ばして頂けますと幸甚でございます。
私事で恐縮ですが、筆者の余暇の楽しみはアメトイ集めでございます。都内に点在する今では希少となった専門店に暇を見つけては通う、そんな日常を送っております。スターウォーズ、マーベル全般、バットマンあたりが守備範囲の筆者にとって、今まで気にも留めていなかったのですが、一度気になりだすとどう考えてもおかしい(失礼)現実があり、これはこの機会に、ひとつ究明してみようではないかと思い立った次第です。

「沼」へようこそ

前置きが長くなりましたが、その「おかしな」現実というのは他でもない、そのアメトイ専門店での「トランスフォーマー」関連商品の、売り場面積と商品の量でございます。広いのです。そして多いのでございます。先ほど申し上げたように、2000年代初頭には都内にもたくさん軒を並べていた輸入玩具店、アメトイ屋さんも今では両手の指で数えられるほどになってしまいました。昨今のMCUの隆盛や、スターウォーズ再起動のおかげで一時期ほどの不況ではないにしろ、「売れない」商品を限られた店舗スペースに並べておく余裕も理由もないはずです。これはつまり、「トランスフォーマーの玩具はとても売れている」証左に他ならず、筆者の周辺の人間にはいないだけで、「トランスフォーマーのファンは沢山いる」ということになります。ひとえに筆者の見識不足だった、というだけの話ですが正直、筆者の「トランスフォーマー」に対する認識は、「ごく一部の好事家たちのもの」というものでした。
一番有名なマイケル・ベイ監督の実写映画も、お世辞にも手放しで褒めるような種類の映画ではなかったと思っていますので、筆者自身「トランスフォーマー」を軽く見ているようなところがございました。「彼らは確かにそこにいる」しばし「ゼイリブ」(1988)気分を味わい、売り場に立ち尽くしたわけであります。


一旦気にして売り場を見るようになると、「トランスフォーマー」関連商品のバリエーションの豊富さに驚かされます。先ほど申し上げた通り、筆者もマイケル・ベイ監督の実写映画「トランスフォーマー」四作は鑑賞していますので、オプティマス・プライム、バンブルビー、メガトロンあたりは識別できますが、並んでいる商品の中でこれら実写劇場版だと思われるデザインの玩具はごく一部のみ。「トランスフォーマー」誕生から30年を超える歴史の中で、アメリカ日本両国で作られたTVアニメ由来だと思われる商品が大半を占めています。種類に至っては認識できる数量ではありません。スターウォーズの関連商品を集めていても、日本のタカラトミーと米国のハズブロ社の両大手玩具メーカーが良好な提携関係にあることは推測できますが、「トランスフォーマー」に関しては、30年間、15本以上のTVアニメシリーズが放映され、それに合わせて、ほぼ絶えることなく両社がそれぞれに精力的に商品開発・リリースを続けてきたので、玩具の歴史としてみても、非常に多彩で巨大な市場を形成していることが推察できます。トランスフォーマーのファンはそのファンとしての道を「トランスフォーマー沼」と呼ぶそうですが、日本が誇る数々のアニメ・漫画コンテンツの中でも、そういった点で「トランスフォーマー」と比肩できそうなものは唯一「ガンダム」シリーズくらい。それほどまでに奥深く、膨大に広がっているのが「トランスフォーマーの世界」なのであります。

ツッコミどころすら愛しいトランスフォーマーという文化

調査をしていてすぐ判ったことで、興味深かった点が二つございました。
一つはバリエーション豊富な玩具の異様なクオリティの高さです。が、長くなりますのでこれは後の記事に譲るとして、もう一点は、「ファンのTVアニメシリーズに対する奇妙な愛情」であります。この場合の、TVアニメシリーズを指すのは主に1985年に放映された東映アニメーション初代「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー」から1986年「戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010」までが多いようですが、東映動画が制作したこの初代シリーズ、ネットでTFファンの意見を拾い集めると、その主要な「魅力」として「作画ミスが多い」「数えきれないツッコミどころ」を挙げている方が大勢いらっしゃいます。
さきほど比較に出したガンダムも、「ファーストガンダム」のTVシリーズが神聖視されて熱狂的なファンが多く、昔のアニメゆえの粗さやユルさなども含めて愛されていますが、「トランスフォーマー」は何やら趣が違います。
「主要な魅力としての作画ミス」何やらキナ臭い匂いがしますが、この初代と二代目のアニメシリーズでは、ほぼ毎回、今となっては考えられないような作画ミスをやらかしているそうです。

よくあるミスとしては「画面上に同じキャラが増殖する」「そこにはいないキャラが現れる」「なんか色が違う」といったところ。これがトランスフォーマーファンの間では、もはや伝統芸のネタ扱いを受けています。

また脚本・演出をアメリカのスタッフが担当していたり、長い尺のストーリーを日本放映時に25分間に縮めたりしていたため、キャラが日本の子供向けアニメでは考えられない乱暴なセリフを頻繁に言ったり、展開がスピーディーどころか早すぎて何だかよく分からない、といった「無数のツッコミどころ」を生んでしまい、前述の作画ミスと併せて、ファンは「あえてそこを楽しむ」ことが総じて「粋」とされている特殊な世界のようです。

男の子が憧れる超絶かっこいいロボット玩具としての存在、そしてゆるゆるで楽しいツッコミどころ満載の原作アニメ。ファンをしてドロドロの「沼」と形容するアンビバレントなトランスフォーマーの世界。とても興味深いと思いませんか?来年公開予定の実写映画新作「トランスフォーマー/ラストナイト」へ向けて、初心者から見たトランスフォーマー文化を定点観測し、不定期にご報告したいと考えております。

Eyecatch Image:https://thisisanothercastle.com/2014/07/09/the-transformers-cartoons-from-worst-to-best/

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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