『トロン:アレス』復帰キャストはジェフ・ブリッジスのみ ─ 「もう出たくないという俳優もいますし、さまざまな見方があるものです」

革新的SFアクション映画『トロン』シリーズの最新作『トロン:アレス』に復帰するシリーズのキャストは、第1作から継続的に登場しているケヴィン・フリン役のジェフ・ブリッジスのみ。監督のヨアヒム・ローニングによると、本作への復帰を断った俳優がいるようだ。
英SFX Magazineの取材にて、ローニング監督は、復帰したキャストがブリッジスのみとなったことについて「必ずしもクリエイティブな選択ではありません。もう出たくないという俳優もいますし、さまざまな見方があるものです」と語った。
監督は具体的な名前を出していないが、復帰しなかった人物として有力なのが、前作『トロン:レガシー』(2010)で主人公サム・フリンを演じたギャレット・ヘドランドと、エドワード・デリンジャー・Jr.役としてカメオ出演したキリアン・マーフィーだ。いわば“第2世代”である彼らの姿はなく、物語はジャレッド・レト演じる高度プログラム“アレス”や、その開発者ジュリアン・ディリンジャー(エヴァン・ピーターズ)らに移った。
製作に紆余曲折があったことを示唆しつつも、ローニング監督は「物語は古いキャラクターを中心に据え、前面に出す必要がないものとなりました。この世界観を尊重しつつ、新たな方向性に進みたかったのです」と語った。
これに同調するのが、プロデューサーのジャスティン・スプリンガーだ。今回は“14年後の物語”であり、「最も重要なのは新たなストーリーをきちんと語ること。おなじみのキャラクターをカメオ出演させるだけでは、物語にそぐわないファンサービスになってしまいます」という。「けれども私たちは、皆さんを驚かせことに間違いなく注力しています」。
また、アニメ「トロン:ライジング」(2012-2013)やテーマパークのアトラクションにも携わってきたスプリンガーは、「この映画で触れられないことがあるとしたら、何か別の形でやれないかと常に考えています」と述べ、シリーズの拡張にも期待を寄せた。「映画であれテレビシリーズであれ、運が良ければ神話を生かしつづける方法はいろいろとあるのです」。
監督は『マレフィセント2』(2019)のヨアヒム・ローニングが務め、脚本は「デアデビル:ボーン・アゲイン」(2025-)のジェシー・ウィグトウ、Netflixシリーズ「アドレセンス」(2025)のジャック・ソーンが共同執筆した。音楽はトレント・レズナー&アッティカス・ロス率いるロックバンド「ナイン・インチ・ネイルズ」が手がけた。

映画『トロン:アレス』は2025年10月10日(金)に日米同時公開。
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Source: SFX Magazine