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『トロン』ジャレッド・レト版が本格始動、監督に『LION/ライオン』ガース・デイヴィスが就任

トロン:レガシー
© Walt Disney Pictures 写真:ゼータ イメージ

ディズニー映画『トロン』シリーズの新作映画(タイトル未定)が、『ブレードランナー 2049』(2017)のジャレッド・レト主演で再び動き始めた。米Deadlineなどによると、監督として『LION/ライオン 〜25年目のただいま〜』(2016)のガース・デイヴィスが就任したという。

シリーズ第1作『トロン』(1982)は、コンピューター内の権力闘争を、世界初のCG&実写映像の融合によって描いた話題作で、ジェフ・ブリッジスが主人公ケヴィン・フリンを演じた。28年後の続編『トロン:レガシー』(2010)では、ギャレッド・ヘドランドがケヴィンの息子である主人公サム・フリンを演じ、ブリッジスがケヴィン役として再登場。同作のヒットを受け、ディズニーは続編企画を立ち上げていたものの、これは2015年に断念されている。

ジャレッド・レト版『トロン』の企画は2017年3月に伝えられていたが、その後、目立った続報はなかった。今回の報道によれば、レト版『トロン』はシリーズの直接的続編ではなく、新作として独自路線を取るとのこと。主演・製作を兼任するレトは、幼少期から『トロン』の映画やゲームに惹かれてきたことを明かし、「『トロン』への出演をお知らせできることをうれしく思います。そして、とても楽しみにしています」とTwitterにて綴った。「みなさんに愛される映画を作るべく、できるかぎり努力します。特別なアイデアを用意しているんです」

レトのほかにプロデューサーとして参加しているのは、『トロン:レガシー』や実写版『ダンボ』(2019)のジャスティン・スプリンガー、レト率いるバンド「30 Seconds to Mars」のドキュメンタリーを製作するエマ・ラドブルック。脚本の最新稿は『グロムバーグ家の人々』(2003)のジェシー・ウィグトウが執筆した。現時点で企画は開発段階であり、ディズニーから製作のゴーサインは出ていないという。

前作を手がけたジョセフ・コシンスキー監督からバトンを受け取ったデイヴィス監督は、『LION/ライオン』がアカデミー賞6部門候補となる高評価を獲得、さらにルーニー・マーラ&ホアキン・フェニックス出演『マグダラのマリア』(2018)を手がけた才人。自身初の大作となる『トロン』に積極的な姿勢を示し、スタジオからの信頼を受けて監督就任が決まったという。ついに10年の沈黙を経て、『トロン』シリーズの新展開が始まろうとしている。

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Sources: Deadline, Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。