「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」シーズン2撮影で馬の死亡事故 ─ 動物愛護団体が声明

Amazonの大作シリーズ「ロード・オブ・ザ・リング:力の指輪」シーズン2に出演する馬が、イギリスの撮影現場で亡くなったことがわかった。米Deadlineなどが報じている。
Amazon Studiosの広報担当者は「3月21日(現地時間)にプロダクションの馬が死亡したことを確認し、深い悲しみを感じています」と述べ、事件発生時の様子を次のように説明した。「事件は午前中、リハーサル前に馬が訓練を受けている際に起こりました。調教師は衣装を着ておらず、撮影はまだ開始されていませんでした。獣医師とアメリカ動物愛護協会の代表が現場に立ち会い、独自の剖検により、馬の死因は心不全であることが確認されました」。
情報筋によると、この日撮影に参加した馬の数は30頭以上。これらの馬は、『ワンダーウーマン』(2017)『ジャスティス・リーグ』(2017)「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011-2019)など数々の映画やドラマに携わってきたThe Devil’s Horsemenから供給された。今回の件は、30年以上の歴史をもつ同社で初めて判明した馬の死亡事故となる。
同ニュースを受けて、動物愛護団体PETAは声明を発表。「CGIや機械式の鞍など、弱った馬を死なせることのない人道的な方法で撮影する選択肢がある」と指摘し、番組制作のため動物を利用しないよう強く警告した。「PETAは、この番組の制作者や他のすべてのプロデューサーに対し、本物の馬を一切使わず、新しい挑戦に取り組むよう求めます。芸術のために動物を搾取することを避けられないのであれば、新しいメディアを見つけるべきです。拷問をテーマにしたテレビ番組のスピンオフを観たいとは、誰も思いません」。
エンターテインメント業界において、撮影現場での動物の死亡事故は議論の対象となっている。過去には『ホビット 思いがけない旅』(2012)の撮影中に「馬が怪我をして死んだ」「ヤギや羊が虫に感染して死んだ」などの残酷な事件が内部告発され、HBOの競馬ドラマ「Luck(原題)」(2012)の撮影現場では3頭の馬が死亡した。直近では、2022年にHBOドラマ「ギルデッド・エイジ -ニューヨーク黄金時代-」の撮影現場で馬が死亡し、エンターテインメントに馬を使うのはやめようという声が高まっていた。
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Source:Deadline