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『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』大ヒット、初動は『最後のジェダイ』に届かず ─ 米成績は12月歴代3位、日本国内でも大健闘

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け
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『スター・ウォーズ』スカイウォーカー・サーガの最終章となった、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が2019年12月20日に日米同時公開となった。本作は劇場公開後、12月22日(日曜日)までの3日間で米国興収1億7,600万ドル、海外興収1億9,800万ドルを記録。米国では、12月公開作品として『フォースの覚醒』(2015)『最後のジェダイ』(2017)に次ぐ歴代第3位の成績となった。米Varietyなどが報じている。

『スカイウォーカーの夜明け』のオープニング世界興収は、米国・海外を合算して、3億7,400万ドル。公開直前の12月18日時点では、北米のみで2億5,000万ドル、全世界で4億5,000万ドルのロケットスタートが見込まれていたことを鑑みると、大幅な下方修正を余儀なくされたことは否定できない。予想を下回った理由のひとつには、『フォースの覚醒』が12月18日、『最後のジェダイ』が12月15日と、ともにクリスマスからもう少し離れた日程での劇場公開だったのに対し、本作が12月20日という、まさに直前日程での公開となったことが挙げられている。

海外での成績に目を転じてみれば、イギリスでは2,680万ドル、ドイツでは2,180万ドルという好成績を記録。さらにフランスの1,520万ドル、日本の1,460万ドル(2019年公開の欧米作品として国内第3位の成績と伝えられている)が続いた。世界屈指の映画市場である中国では、2,000万ドル超えの予測こそあったが、実際には『イップ・マン 完結』などに敗れて1,210万ドルに落ち着いた。ただし、中国と同じく『スター・ウォーズ』が受け入れられづらい傾向にあるラテンアメリカでは、ブラジルやメキシコを含む地域全体で『最後のジェダイ』を上回る成績を示したという。

なお、『フォースの覚醒』は20億6,822万ドル、『最後のジェダイ』は13億3,253万ドルという世界興収成績となっている。業界の専門家は、『スカイウォーカーの夜明け』が『最後のジェダイ』の数字を超えることは「ない」との見立てを示しており、10億ドルの大台を突破できるかどうかも未知数とみている。

今回の状況や、米ディズニーランドにオープンした『スター・ウォーズ』のテーマパーク「ギャラクシーズ・エッジ」の不振を背景に、米Variety「『スター・ウォーズ』の未来は映画館ではなくストリーミングにあるのかもしれない」と記した。現に『スター・ウォーズ』の発のドラマ「マンダロリアン」はファンからの好評を得ているほか、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)の前日譚ドラマや、ユアン・マクレガー主演によるオビ=ワン・ケノービの主演ドラマも控えているのだ。

映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は2019年12月20日(金)より公開中

Source: Variety(1, 2, 3), Deadline(1, 2

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。