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『トイ・ストーリー4』デューク・カブーン役キアヌ・リーブス、面白すぎて監督にショック与える ─ 「まさにデュークだと思いました」

キアヌ・リーブス
Photo by Nathan Congleton https://www.flickr.com/photos/nathancongleton/32517046162/

ディズニー/ピクサー映画『トイ・ストーリー4』は、思わぬキャスティングで公開前から映画ファンに驚きをもたらした。カナダ一のスタントマンのオモチャ、デューク・カブーン役に起用されたのは『マトリックス』『ジョン・ウィック』シリーズでおなじみキアヌ・リーブス。本作では、近年の再ブレイクにつながったスタイリッシュアクションのイメージを覆す怪演を披露している。

米国メディアのインタビューでは、ジョシュ・クーリー監督が「キアヌが面白すぎてショックを受けた」とコメントするなど、デューク・カブーン役に挑んだキアヌのエピソードがいくつも語られている。

カナダ一のスタントマン、登場

ジョシュ・クーリー監督いわく、『トイ・ストーリー4』をはじめとするピクサー作品のキャスティングでは、なるべく候補者の顔を見ずに俳優の選定を行うとのこと。米Cinema Blendのインタビューでは「音声を聴く時、(本人の)写真は見えないようにしてほしいとお願いしています。ただ声だけを聴きたくて。声を聴いてから、“これは誰?”って言うんです」と語られている。

デューク役の候補者となったのは、役柄と同じくカナダ人の俳優たち。ジョシュ監督らはキアヌの顔を見ず、キアヌだと気づかないままサンプルの音声を聴いたが、当初からキアヌの声に惹きつけられたという。米Comicbook.comにて、監督は「いつでも先にキャラクターを作って、ふさわしい俳優を考えています。[中略]彼(キアヌ)は第一希望だったので、出てもらえて本当に興奮しました」と述べた。

監督らの前に現れたキアヌは、事前の想像を超える本気のアプローチでデューク・カブーン役に挑戦。監督は、その印象について「演技の時も、そうじゃない時も、天然で面白い方なんです。すっかり惹きつけられてしまいましたね」とコメントしている。

「初めてお会いした時、(スタジオと)契約を結ぶ前から、“どんな風に喋る役なんですか?”と聞かれて。役柄について話す時には、“彼が元気なのはどうして?”と。ある時には、ランチの最中に席を離れて、“ハッ!ハッ!フッ!ハッ!”ってポーズを取り始めたりするんですよ。すごい、まさにデューク・カブーンだ、と思いましたね。」

なお、キアヌは「収録時はいつも満面の笑顔だった」そう。すでにSNSでも話題を呼んでいる、キアヌのレコーディング風景は以下の映像にてご覧いただける。

ただしデューク・カブーンは、ただコミカルなだけのキャラクターではない。切ない過去を抱えていることが本編中では明かされるゆえ、ジョシュ監督は米Entertainment Weeklyにて「キャラクターの誠実さや、本当のところを出してもらいたかった。ただのおかしなキャラクターにはしたくなかったんです」と明かしている。これにはキアヌ自身も「本当は敏感で、心優しい男にしたいと思っていました」と同調。「ティム・アレン演じるバズに近づいてしまうのは避けたかった」とも話した。

「すごく気を遣ったのは、役柄について考えることと、どんな風に話すのかということです。だからデュークは少しだけガラガラ声にしたんですが、エネルギッシュで、器の大きい人物にもしたかった。デュークは自分のやってることが大好きなんだろうと思ったんです。だって、カナダ一のスタントマンですから。バイクに乗って、喋りながらでもしょっちゅうポーズを取るような感じにしたかった。すごいパッションが出ているんです。」

このコメントからは、劇中のデューク・カブーンが見せるパフォーマンスには、キアヌ自身のアプローチが活かされていることもうかがえる。ちなみにカナダ人スタントマンという設定に、ピクサーのカナダ人アニメーターたちは大喜びし、自主的にデューク登場シーンの作業を担当していたとか。監督いわく、ほとんど全てのショットをカナダ人が手がけていたほどで、彼らは「メイプルリーフ・チーム」とも称されている…!

映画『トイ・ストーリー4』は2019年7月12日(金)より全国公開中

『トイ・ストーリー4』公式サイト:https://www.disney.co.jp/movie/toy4.html

本編観たらこっちもね

Sources: CB(1, 2), EW, Comicbook.com

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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