イギリス首相がNetflix「アドレセンス」視聴を推奨「胸に響いた」 ─ 国内の中等学校で視聴可能に

世界中で話題沸騰中のNetflixドラマ「アドレセンス」が、イギリス政府の支援を受け、同国全土の中等学校で視聴可能となることが決定した。本作を鑑賞したキア・スターマー首相は「胸に強く響いた」と感想を述べ、視聴を推奨している。
本作は、13歳の少年ジェイミー・ミラー(オーウェン・クーパー)がクラスメイトの少女を殺害した疑いで逮捕され、彼と家族の人生が一変する様子を描いた物語。各話ワンカット撮影という没入感のある演出に加え、事件を通じて女性蔑視的なオンライン・コミュニティの影響をあぶり出す展開が衝撃を呼んでいる。
そんな本作が、イギリスの学校向け動画ストリーミング・サービス「Into Film+」を通じて国内の中等学校で視聴可能となる。教師や保護者、ケアラー向けのガイドやリソースとともに提供され、作中で取り上げられる問題について対話を支援する形だ。

今回の発表は、スターマー首相が主催した円卓会議を受けて行われたもの。会議には企画・製作総指揮・脚本家のジャック・ソーンや、Tender、NSPCC、The Children’s Societyといった子ども向けチャリティ団体が参加し、様々な意見が交わされたという。自身もティーンエイジャーの子供を持つスターマー首相は、本作の感想やこの取り組みについて次のように語っている。
「父親として、10代の息子と娘と一緒にこの作品を見ましたが、胸に強く響きました。できるだけ多くの生徒に本作を視聴してもらうことは、重要な取り組みです。自分の子どもたちを見ても分かるように、彼らのコミュニケーション方法の変化や、日常的に触れるコンテンツについてオープンに話し合ったり、友人たちとの会話内容を探ったりすることは、現代社会の課題を乗り越え、有害な影響から彼らを守るために不可欠です。」
NetflixのUKコンテンツを統括するアン・メンサー氏も、本作の影響力に言及。「イギリス国内のムードを捉え、重要な議論を生み出し、若者や親が現代社会で直面するプレッシャーを明確にする助けとなりました。本作が与えた影響力を大変誇りに思っています」と述べている。

ソーンは、「私たちは議論を引き起こすために、この作品を作りました。このような危機の深刻化をどう防ぐか、という問いを投げかけたかったのです」と意図を述べた上で、「この作品を学校で上映できる機会を得たことは、我々の想像を超えています。教師が生徒と話し合うきっかけになることを願っていますが、何よりも生徒同士の対話を促せることを心から望んでいます」と語った。
本作は、2025年3月13日の配信から4日間で2,430万回の視聴回数を記録。その後2週間で合計6,630万回に到達し、Netflixのリミテッドシリーズとして新記録を樹立した。また、イギリスの視聴者データ調査機関Barbが発表するテレビ番組トップ50ではストリーミング作品として初めて首位を獲得している。
Netflixシリーズ「アドレセンス」は独占配信中。
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