『ヴァレリアン』登場のエイリアンまとめ ─ 監督「10回観ても把握しきれない」「全種族にバックストーリーを書いた」

映画『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』には、魅惑的なエイリアンが次々と登場する。身体の大きいもの、小さいもの、我々のような人型の姿とは異なるもの、ヌルヌルしたもの、水中で暮らすもの、光っているもの…。これら全てが、宇宙空間を漂う巨大都市「アルファ宇宙ステーション」の中で、当たり前のように共生している。今作はその圧倒的な情報量で、観客の知的好奇心をビシバシと刺激し続けるのだ。
こうした多種多様なエイリアンについて『ヴァレリアン』リュック・ベッソン監督は、THE RIVERのインタビューに対し「多分、10回観ても全てを把握しきれないと思う」と語る。しかも、すべてのエイリアンに、それぞれ10〜15ページ分ほどのバックストーリーが用意されているのだという。「映画に反映されなかったストーリーが山ほどあるんです。それぞれのエイリアンが何を食べるのか、どうやって生まれてくるのか、どこに住んでいて、生態系はどうか、などね」と明かした。
監督によれば、こうしたエイリアンのバックストーリーの全てが世に出るかどうかはわからないというが、そう言われると気になってしまうのがファン心理というものだ。少し探してみると、2017年の夏に出版された英映画雑誌EMPIRE337号や、Web上のデータベースサイトなどに、わずかに情報が散りばめられていた。ここでは、こうした情報を元に、映画『ヴァレリアン』に登場する象徴的なエイリアン ──そのほとんどは劇中で名前も明かされない── を紹介したい。
コータン・ダフーク
ミラーズ
KCP02
本編冒頭、ステーションのドッキングのシーンで、ミラーズの次の次の次に登場した、クラゲのような生物が入った二足歩行する水槽のような姿のエイリアンがKCP02だ。本体はチューブ型の水槽内にあり、人間でいう頭部にカメラを取り付け、機械式の手脚で移動し、握手もできる。アルファ宇宙ステーションの北部アクアランドに生息する。ちなみにこの宇宙ステーションには、南部にガスの中で暮らす種族に適したガスランドがある。人間が暮らしているのは西部だ。
マルタプライ
冒頭シーンで最後に登場し、ヌメヌメした手で握手してくれた不思議なエイリアンがマルタプライ。マルタプライもKCP02同様に水中生物のため、陸上移動用のスーツ内に身体を収めている。ちなみに身体の実際の形は誰も見たことがないという。感受性が極めて優れており、相手の思考を読み取ることができる。近寄りすぎると、心の中を全て見透かされてしまうというから注意したい。
オムライト
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