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【ネタバレ】『ヴェノム』ポストクレジットシーン解説 ― キャスティング秘話、そして続編の可能性

ヴェノム
©&TM 2018 MARVEL

マーベル史上最も残虐な“悪”を描いた映画『ヴェノム』には、コミックファンなら誰もが驚く幕切れが用意されている。いまやコミック映画、ヒーロー映画のお約束となったポストクレジットシーンは本作にも存在するが、そこでは主人公エディ・ブロックとヴェノムをめぐる物語の未来を予感させる要素がきちんと詰まっているのだ。

本記事ではポストクレジットシーンの内容を解説するとともに、ルーベン・フライシャー監督やプロデューサーのアヴィ・アラッド氏の証言から、いずれ来るであろう続編について紐解いていきたい。

この記事には、映画『ヴェノム』のネタバレが含まれています。

ヴェノム 日本版ポスター
©&TM 2018 MARVEL

ウディ・ハレルソン登場、カーネイジとは

まずは、『ヴェノム』という映画には2つのポストクレジットシーンが存在することから始めなければならないだろう(厳密にはエンドクレジットの途中に2度挿入されるため、ミッドクレジットシーンと呼ぶのが正しい)。
ひとつめはトム・ハーディ演じるエディ・ブロックが、インタビューのためにサン・クエンティン州立刑務所を訪れるシーン。そしてふたつめは、2019年に公開されるアニメ映画『スパイダーマン:スパイダーバース』の特別映像だ。したがって本記事では、ひとつめの場面について解説していくこととなる。

本編の結末において、エディは元恋人のアン・ウェイングに、ある有名な人物へのインタビューが決まったことを話す。エディは名前を明かさなかったが、刑務所の牢に入っている男こそがその人物だろう。演じているのは、劇場公開前には役柄が伏せられていたウディ・ハレルソン。『スリー・ビルボード』(2017)や『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(2018)など話題作への出演が相次ぐウディは、本作に「Cletus Kasady(クレタス・キャサディ)」なる役名でクレジットされている。

ウディ・ハレルソン
ウディ・ハレルソン LBJ Library Photo by Gabriel Cristóver Pérez https://www.flickr.com/photos/lbjlibrarynow/30416968941/

劇中では“レッド”と呼ばれているキャサディは、エディに「ここを出たらカーネイジ(大虐殺)になる」と話した。コミックの世界において、連続殺人鬼クレタス・キャサディは、シンビオートに寄生されて凶悪なヴィラン、カーネイジとなる。脅威的な強さと凶暴性、残虐さを持ち合わせたカーネイジは、コミックではスパイダーマンとヴェノムを同時に圧倒するほどのキャラクター。『ヴェノム』のポストクレジットシーンにおいてクレタス・キャサディが登場し、「カーネイジ」なる言葉が飛び出したことは、明らかに続編の存在を示唆するものといってよい。

本作の監督を務めたルーベン・フライシャーは、かつて『ゾンビランド』(2009)でウディとのタッグを経験済みだ。キャサディを登場させることを検討した際、ルーベン監督はまず最初にウディを思い浮かべたという。ウディが『ナチュラル・ボーン・キラーズ』(1994)で演じていたミッキー・ノックス役には、キャサディに通じるところがあると考えたのだそうだ。米CinemaBlendのインタビューで、ルーベン監督はこう述べている。

「『ナチュラル・ボーン・キラーズ』のウディを思い出して、あの邪悪さと恐ろしさを取り入れられると面白いだろうなと。彼は本当にダークに演じるし、役柄を掘り下げてくれますから。」

また米ComicBook.comでは、ルーベン監督のウディに対する“ある思い”も語られている。

「しばらく彼はああいうダークな役柄をやっていないなと思って。コメディ映画に出たり、師匠のような役柄をたくさん演じてきていますよね。だからもう一度、完全に狂わなければいけない役を演じてもらうのは面白いんじゃないかと思ったんです。」

『ヴェノム』にウディの出演が決まる以前、監督とウディ、トム・ハーディの3人はロンドンでディナーをともにしたという。そこでクレタス・キャサディという役柄の話をウディが面白がったことで、出演が実現したそうだ。
なお米Colliderのインタビューによると、ルーベン監督はカーネイジのアイデアを製作の準備段階から思いついていたという。

「(カーネイジのアイデアは)プリプロダクション(製作準備)の最中に出てきました。登場させたいと強く思ったんですが、第1作では土台を作らなければいけません。カーネイジは誰もが『ヴェノム』の世界で一番見てみたいキャラクターだと思いますが、第1作で台無しにしたくなかった。今回はエディとヴェノムという二人の映画で、その関係性やキャラクターを描くことが大切なんです。そら先に、彼らには向かう場所を用意したかった。そこで(カーネイジという)最も恐ろしい敵役を選ぶことが、素晴らしくて、かつ自然な続編につながると思ったんですよ。」

ところでカーネイジといえば、やはりその残虐性こそが大きな特徴だ。『ヴェノム』はPG-13指定となったが、カーネイジが登場するとなれば、さすがに続編はR指定となってしまうのか……。しかしプロデューサーのアヴィ・アラッド氏は、米Colliderの取材にて、続編もR指定ではない方向性を模索する意向を語っている。

「みなさん、カーネイジと聞いて考えるのはR指定しかないと思います。でも彼の物語を、コミックの内容をよく知れば、R指定でなければならない理由はないんですよ。彼は苦しんでいる魂の持ち主です。大切なのは彼のやることではありません。ですからナイフが振り回されたり、血の雨が降ったりするのを見せなくてもいいんです。見せなければいけないのは、彼の動機は何なのかということ。ああいう人間として生まれてきたのか、あるいは私たちが共感できるであろう人物なのか。みなさんが共感できる人間としてヴィランを描くことに成功すれば、得られるものは大きいんですよ。」

ちなみにウディ自身は、『ヴェノム』の出演を引き受けた理由として、ルーベン・フライシャー監督やトム・ハーディ、そして「素晴らしい脚本」の存在を挙げた。幸いにも『ヴェノム』は世界各国で大ヒットを記録しており、続編の製作はまず間違いなさそうだ。ルーベン監督は、すでにトムとウディの“対決”に期待を寄せている。

「ヴェノムとカーネイジの対決を考えるのはとても興奮します。きっと、ファンのみなさんにも次回作を楽しみにしてもらえるでしょう。トムとウディが戦うのを想像するだけで楽しみですからね。二人はすごくエキサイティングなシーンを生み出せる、素晴らしい俳優ですよ。」

ルーベン監督が待望する、ウディ・ハレルソン演じる凶悪なカーネイジを今から楽しみにしておこう。

『ヴェノム』公式サイト:http://www.venom-movie.jp/

Source: CB, ComicBook.com, Collider(1, 2

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくお伝えしたいと思っています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp へ。

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