「世界の名作“独立”系アニメーション」特集上映開催 ─ 新作『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』9月12日公開決定

村上春樹も愛するレイモンド・カーヴァーの名作が現代に蘇る。カナダの新鋭が人々の“独立”を描いた長編アニメーション映画『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』が2020年9月12日(土)に渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開されることが決定した。同劇場では、9月5日(土)より前夜祭企画「世界の名作“独立”系アニメーション特集」も開催される。
1995年、カナダからの独立を目指し住民投票を行ったケベック州(フランス語圏)。わずか1%の差で敗れた独立派が、もしも勝利していたら? そんなパラレルワールドの世界で再会する元カップルの再生と独立を描く『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』は、小説家レイモンド・カーヴァーによる『シェフの家』を原作とする全編墨絵の長編アニメーション。ヴェネチア映画祭でのプレミア上映ののち、アヌシー、ザグレブ、オタワなど各国の映画祭でコンペティション上映されて高い評価を得た。本作はシアター・イメージフォーラムで公開を迎えたのち、大阪・テアトル梅田、京都・出町座、長野・上田映劇など全国の劇場で公開される。

また、前夜祭企画「世界の名作”独立“系アニメーション特集」では、『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』と同じくインディペンデントに製作されて世界的評価を受けた4作品を上映。独立が重要なモチーフとなった本作の公開を記念するとともに 、新しいアニメーションの潮流を作り出す作品を一望できる機会となる。
前夜祭企画「世界の名作“独立”系アニメーション特集」
2020年9月5日(土)〜11日(金)渋谷シアター・イメージフォーラム 各日21:00より
【料金】一般1,300円/学生・シニア・会員・サービスデー1,200円
※特別割引:『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』の前売鑑賞券をお持ちの方は特別価格1,000円にてご鑑賞いただけます!
9月5日(土)・9日(水)『父を探して』
アレ・アブレウ監督/ブラジル/2013年/80分
※アカデミー賞長編アニメーション部門ノミネート
9月6日(日)・10日(木)『明日の世界 ドン・ハーツフェルト作品集』
ドン・ハーツフェルト監督/アメリカ/2012〜2015年/計79分
※『明日の世界』(ドン・ハーツフェルト監督/アメリカ/2015年)はアカデミー賞短編アニメーション部門ノミネート
9月7日(月)・11日(金)『大人のためのグリム童話 手をなくした少女』
セバスチャン・ローデンバック監督/フランス/2016年/76分
9月8日(火)『コンシューミング・スピリッツ』
クリス・サリバン監督/アメリカ/2012年/136分
『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』
アル中の詩人ジョゼフは、思い出の地「ヴィル・ヌーヴ(新しい街)」に別れた妻エマを呼び出す。うまくいきそうに思えた二人だったが、独立運動の高まりとともに、その関係に新たな波乱が巻き起こる……。短編の名手レイモンド・カーヴァーによる隠れた傑作『シェフの家』が、1995年、カナダからの独立を目指して住民投票を行ったケベック州(フランス語圏)におけるカップルの物語として甦る。

監督は、本作が初めての長編アニメーション作品となる新鋭アニメーション作家フェリックス・デュフール=ラペリエール。全編が墨絵の手描きによって生み出されるシンプルで奥深い映像美、随所に詩の朗読が挟まれる芸術的な構成が、これまでのアニメーションではあまり見られなかった成熟したテーマと物語を贅沢に語りあげる。
本作はヴェネツィア国際映画祭の「ヴェニス・デイズ」部門でプレミア上映されたのち、アヌシー、ザグレブといった世界的アニメーション映画祭でのコンペティション上映など、アニメーションのみならず映画界でも高い評価を受けている。
映画『新しい街 ヴィル・ヌーヴ』は2020年9月12日(土)より渋谷シアター・イメージフォーラムほか全国順次公開。