ヴィルヌーヴ、『スター・ウォーズ/ジェダイの帰還』に今も苛立ち?イウォークが「子ども向けコメディにしてしまった」

映画『DUNE/デューン 砂の惑星』シリーズを手掛けるデュニ・ヴィルヌーヴには、『スター・ウォーズ』映画を監督したいという夢を持ち合わせていないのだという。SF映画金字塔の続編『ブレードランナー2049』(2017)も手掛けたヴィルヌーヴだけに少々意外な気もするが、そこには『エピソード6/ジェダイの帰還』(1983)がとにかく合わなかったという背景があるようだ。
「僕はターゲットど真ん中でした。10歳でした。まるで脳天を撃ち抜かれたように、『スター・ウォーズ』にドハマりしていました」と、1967年生まれのヴィルヌーヴは米ポッドキャスト番組に語る。当時社会現象となった『新たなる希望』(1977)に、ヴィルヌーヴ少年はさぞ熱狂したことだろう。
その続編である「『帝国の逆襲』なんて、人生で一番楽しみにしていた映画ですよ。劇場で1億回観ました」と続けるヴィルヌーブだが、「『ジェダイの帰還』でトラウマになりましたけどね」とのこと。「『ジェダイの帰還』で全てが脱線した」とまで言い放っている。
「僕は15歳で、親友と一緒にタクシーに乗ってロスに行ってジョージ・ルーカスと話したいくらいでした。それくらい怒ってました!今でも腹が立ちます」と、大人になっても全く納得がいかない様子だが、その原因は「イウォーク」ということだ。森の惑星エンドアに暮らす先住民で、子グマのような可愛らしい風貌のキャラクターである。反乱同盟軍はこのイウォーク族と協力し、丸太や投げ縄など原始的な戦い方で帝国軍のストームトルーパーを倒していく。彼らがデス・スターのシールド発生装置を破壊したことで、反乱軍とルーク・スカイウォーカーは劇的な逆転勝利を収める。
ヴィルヌーヴが「子ども向けのコメディになってしまった」と語るように、イウォークは当時も賛否の対象となった。崇高な『スター・ウォーズ』3部作の最優決戦の鍵を握る存在としては、あまりにもコミカルであるというのが主な理由だ。「『スター・ウォーズ』は独自の神話の中で結晶化し、とても独善的で、レシピのように思えた。サプライズがなくなった。だから『スター・ウォーズ』をやる夢は持っていません」とヴィルヌーヴ。『スター・ウォーズ』は『DUNE/デューン』原作小説に影響を受けているともされており、もしもヴィルヌーヴが監督を務めればきっと興味深い作品になっただろうが、それを阻んだのは森のイウォークだった……?
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Source:The Town