「ロキ」アリゲーター・ロキのモデルになったワニが行方不明に ─ 「どうか助けてほしい」

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)「ロキ」シーズン1(2021)で、ワニの姿のロキの変異体である“アリゲーター・ロキ”のモデルになったとされるワニのウォーリーが行方不明になった。
米USA Todayによると、8歳のウォーリーことウォーリーゲイターは飼い主のジョイー・ヘニーが米ジョージア州南東海岸のブランズウィック市の友人を訪ねて留守にしている間、忽然と姿を消した。ウォーリーは敷地内の安全な囲いの中にいたが、現地時間2024年4月21日午前4時半から7時の間に、何者かに連れ去れた可能性があるという。
ウォーリーは、1歳前後だった頃にフロリダのディズニー・ワールドの池で発見された。フロリダ州ではワニを野生の場所に移すことが違法であるため、ペンシルバニア州で爬虫類保護活動を行うヘニーによって引き取られた。
ヘニーはその時、家族や親しい友人を相次いで亡くし、うつ病に苦しんでいた。ウォーリーは並外れて頭が良く穏やかな性格で、ヘニーにとって大きな慰めになった。ウォーリーは抱っこされたり一緒に散歩するのが大好きなのだそうで、老人ホームなどで感情支援動物として活躍。ワニと人間の愛らしい関係性はたちまちソーシャルメディアで話題になった。マーベルのドラマ「ロキ」では、ワニとして生まれた世界線のロキにインスピレーションを与えた。

姿を消した後の情報によると、何者かがウォーリーを誘拐し、別の家宅の庭にイタズラ目的で放った可能性が高いという。通報を受けた地元の天然資源局が罠猟師を呼ぶと、ウォーリーは捕えられ、他の約20匹のワニとともに沼に放たれてしまった。この沼はとても広く、ウォーリーを見つけられる可能性はほぼないと、ヘニーは罠猟師に伝えられたという。
なお、何者かにウォーリーを庭に放たれて通報を行った家宅の主は、ヘニーによれば「とても良い人」だったという。何も間違ったことはしていないのだから、悪者にして非難するのはやめてほしいと、公式Facebookページで呼びかけている。また、対応を行った天然資源局や罠猟師についても、あくまでもジョージア州の法に従っただけなのだという立場の理解を示しながら、「どうか情報を提供してほしい」と記している。
ヘニーはかねてから、ウォーリーの飼育に反対する地元の一部の人々から、ウォーリーを捕まえて野生に戻してやると脅されることがあった。ヘニーの友人は、地元のバーで何者かがワニを盗んだと武勇伝を語っているのを耳にしたといい、バーでは同じ人物が次回来店したら名前を聞き出すつもりだという。
現在へニーは、ジョージア州の法的な許可を取得し、地元の動物管理局がウォーリーを捜索できるように試みている。SNSでは、ハッシュタグ#bringwallyhomeとともに支援の輪が広がっている。
「ウォーリーを連れ戻すために、あらゆる助けが必要です。どうかお願いです。あなたの助けが必要です」。ヘニーはTikTokの動画で、ウォリーが消えた小池を映しながら、声を震わせて訴えている。「彼はもうここにはいません。でも、きっと近くにいるはずです。ウォーリーを返してくれたら、何も言わずに御礼金を支払います。どうか助けてください……お願いします……」。
@wallythealligator Wally is missing.
Source:Southern Living,USA Today,Local21News,NBC