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デンゼル・ワシントン、キャンセルカルチャーを斬る ─ 「私は誰もフォローしない」「そもそも民衆の支持がなぜ重要なのだ」

Adam Chitayat, CC BY 4.0 , via Wikimedia Commons

SNS時代に語られるようになった“キャンセルキャルチャー”について、名優デンゼル・ワシントンが独自の考えを語り、インタビュワーを唸らせた。

プロ意識が高く、これまで大きなスキャンダルとは基本的に無縁であるワシントンは、主演最新作『天国と地獄 Highest 2 Lowest』のスパイク・リー監督と共に米Complex Newsのインタビューに登場。「“キャンセル”されることを考えることはありますか?」と尋ねられると、まずは穏やかな様子で「どういう意味ですか?キャンセルとは?」と返している。

「民衆の支持を失うことですね」とインタビュワーが答えると、眼光を尖らせて「どうでも良い」と斬る。「そもそも、民衆の支持がなぜそんなに重要なんだ?」

「フォロワーは今や通貨ですから」と返されたワシントンは、「誰が誰をフォローしていようが、気にしない」とニヤリ笑い、やがて真顔で次のように囁いている。

「導きながら(lead)従うこと(follow)は、同時にできない。従いながら導くことも、同時にはできない。私は誰のこともフォローしない。私は天の霊に従う。神に従う。人には従わない。私は神を信じる。人を信じる。でも周りを見てほしい。そううまくいっていないだろう。」

静かに聞き入るスパイク・リーを隣に、「フォローされることなんて、忘れてしまえ。登録しなければ、キャンセルされることもない。登録しちゃだめだ」とワシントン。最後には「こんな話はしたくない」と笑い出し、「こんな話をするもんだから、胸が痛くなってきちゃったよ」と穏やかに場の空気をまとめている。

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ワシントンは敬虔なクリスチャンであり、2024年には協会にて洗礼儀式を受けて牧師の資格も得ている。SNSや流行を追わず、ひたむきに信仰と向き合うワシントンらしい誠実な答えだ。

「私の仕事は魂に基づいています」。ワシントンはTHE RIVERによる取材でも語っている。「私はSNSには加わりません。この業界にいながら、そっちには行かない。ソーシャル・メディアもやっていません。Instagramで探しても、私のアカウントはありません。私は群衆を追いません」「もちろんインターネットくらいは使います。それだけで十分。ツールですから、使えば良い。でも、今はもう後戻りはできません」。

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から企画制作・執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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