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『IT/イット』前日譚ドラマが始動 ─ 舞台は1960年代、ペニーワイズのオリジンも描く

(C)2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

スティーヴン・キングの傑作ホラー小説に基づく、映画『IT/イット』2部作の前日譚ドラマが米HBO Maxにて企画されていることがわかった。米Varietyが報じている。

ワーナー・ブラザース製作による『IT/イット』2部作は、2017年に『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』が公開され、2019年には前作の27年後を描いた『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』が公開された。2作累計の全世界興行収入は11億ドルを突破、また作品自体も高い評価を受けるなど、名実ともに2010年代後半のホラー映画ブームの一端を担った重要作である。

報道によると、前日譚ドラマのタイトルは「ウェルカム・トゥ・デリー(原題:Welcome to Derry)」。デリーとは『IT/イット』の舞台となったメイン州の田舎町であり、映画第1作は1980年代の設定だったが、ドラマの物語は1960年代から幕を開ける。キングの原作に基づいて映画版に繋がるストーリーが紡ぎ出され、“恐怖のピエロ”ペニーワイズのオリジン・ストーリーも描かれるということだ。

脚本・製作総指揮は『ワンダーウーマン』(2017)の原案を手がけたジェイソン・フックス。『IT/イット』2部作の監督であるアンディ・ムスキエティ、プロデューサーのバーバラ・ムスキエティも製作総指揮に就任している。3人は共同でシリーズの原案を開発し、現在はジェイソン率いる脚本家チームが作業にあたっているとのこと。なお、アンディは第1話の監督を務める見込み

アンディ&バーバラから前日譚の脚本を託されたジェイソンは、ノンクレジットながら映画版第2作の脚本に深く関与しており、撮影中はセットでの改稿作業にあたっていた人物。俳優としても活躍しており、同作ではリッチーのマネージャー役を演じた。そのほか『ラ・ラ・ランド』(2016)や「パッセージ」(2019)にも出演している。

なお、ワーナーは『ザ・バットマン』(2022)のスピンオフドラマをHBO Maxで企画しているほか、『DUNE/デューン 砂の惑星』(2021)の前日譚ドラマも進行中。ヒット作のドラマ版を自社のプラットフォームで展開する戦略は、今後さらに推し進められていくことになりそうだ。

Source: Variety, Collider

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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