デヴィッド・リンチ短編『ジャックは一体何をした ?』Netflixでサプライズ配信 ─ リンチが猿を尋問するモノクロ作品
全世界で社会現象を巻き起こした伝説のドラマシリーズ「ツインピークス」などで知られる鬼才デヴィッド・リンチ監督が、自身の74歳の誕生日(1月20日)にあわせ、短編映画『ジャックは一体何をした ?』をNetflixでサプライズ配信した。
本作は、リンチ自らが主演・監督・脚本、演出まで手掛けた17分のモノクロ作品。封鎖された駅で黒スーツ姿の刑事(リンチ)が、殺人容疑にかけられた猿ジャックを尋問するという何とも不思議で独特な内容だ。尋問では、時より思わず笑ってしまうような瞬間もあり、リンチのシュールな作風は本作でも存分に堪能できる。なお、リンチによる全編モノクロ映画は1997年公開の『イレイザー・ヘッド』以来の試みだ。
『ジャックは一体何をした ?』のプロデューサーは、「ツイン・ピークス The Return」(2017)でもリンチと仕事を共にしたブリナ・S・サザーランド。猿ジャック・クルーズのクレジットには「ジャック・クルーズ本人」と記されているのだが、詳細は不明だ。なお、一瞬だけ登場するウェイトレス役を演じたのはリンチの妻であり女優のエミリー・ストーフルである。
実のところ、本作は2016年に製作された作品で、2018年にリンチ主催の「Festival of Distruption」というイベントで初お披露目されていたもの。ただし、それ以降に公開されることはなかったため、リンチファンにとっては念願かなっての配信なのだ。
映画監督のみならず、絵画、写真、音楽など様々なアート活動も続けるデヴィッド・リンチには、かねてからNetflixで映画を撮るという噂があった。この度のサプライズ配信は、リンチとNetflixの今後の動向について期待させるものとなった。
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