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ジェームズ・ガンは毎週配信派、DC「クリーチャー・コマンドーズ」も一挙配信にしない

クリーチャー・コマンドーズ
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2010年代、動画配信サービスの台頭とともに「ビンジ・ウォッチング(一気見)」という言葉が広まった。Netflixが採用したシーズン全話一挙配信という画期的なリリース方式がその象徴だ。しかし近年、従来のテレビ放送のように毎週1話ずつ配信されるシリーズも増えており、例としてディズニープラスの「スター・ウォーズ」ドラマやマーベル・ドラマ、そしてMax(日本ではU-NEXT)のDCドラマ「THE PENGUIN-ザ・ペンギン-」などがある。

視聴者側でもプラットフォーム側でも、一挙配信と毎週配信のどちらを支持するかで意見が分かれているが、ジェームズ・ガンは毎週配信派だという。彼が率いるDCスタジオの第1弾となるアニメ「クリーチャー・コマンドーズ」も毎週配信を採用しており、その背景には明確な意図があるようだ。Xでファンから「なぜシーズン1は一挙配信されなかったのか?」と質問されたガンが自身の考えを語った。

「それは、クオリティの高い番組が毎週話題になり、成長する機会を与えるからです。『クリーチャー・コマンドーズ』は前向きな議論を通じて、エピソードごとに人気を高め、熱心な視聴者層を育ててきました。もし全話を一度に配信していたら、どうなっていたか分かりません。僕は今後も、自分たちの番組では毎週配信の形式をとるでしょう。一気見を好む人たちには、シーズン終了まで待つという選択肢があります。」

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つまり、週1リリースでは毎週視聴者同士の議論を生み、作品の人気を回ごとに高める効果があるという主張だ。確かに、毎週配信という形式には話題性の面で大きな利点がある。エピソード配信後、SNS上でファンが感想や考察をリアルタイムで繰り広げることで、視聴者間に盛り上がりと連帯感が生まれるのだ。従来のテレビ放送やリニア配信のように、毎週決まった曜日に最新話を見る視聴習慣が定着することで、視聴者のエンゲージメントを高めている。

その一方で、一気見には、視聴に対する熱量や没入感を損なうことなく、自分のタイミングで好きなだけ観進められる利点がある。かつてレンタル時代に海外ドラマのDVDを借りて夜を明かしたように、シーズンを一気に完走できるのも魅力だ。Netflixは主にこの方式を採用しており、今後もその路線を貫く構えだ。

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一挙配信と毎週配信、それぞれに異なる魅力があるが、ガンが指揮するDC作品では週1配信の形式が採用されることになりそうだ。エピソードごとに盛り上がるファン同士の議論にも注目したい。

「クリーチャー・コマンドーズ」は、ガン監督作『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』(2021)から派生した物語が描かれる、過激な描写が盛り込まれた大人向けのアニメシリーズ。シーズン1は2024年12月5日より開始され、年明け1月9日に最終話が配信。すでにシーズン2の製作も決定している。

Writer

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KyokoKyoko Okajima

アメリカ留学、大手動画配信サービスの社員を経て、ライターに転身。海外ドラマが大好きで、永遠のNo.1は『ブレイキング・バッド』と『ベター・コール・ソウル』。

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