『ワンダーウーマン』中盤の「ノーマンズランド」のシーン、まるごとカットされる可能性があった?

DCエクステンデッド・ユニバース作品『ワンダーウーマン』には印象的なシーンが数多く存在する。ダイアナの故郷であるセミッシラの風景、街中をスティーブ・トレバーと歩く様子、そして目を見張るようなアクションシーン……。

そんな中でも本作のハイライトともいうべき名シーンが、映画中盤に登場する「ノーマンズランド」の場面だ。映画を観た人すべての記憶に必ずや刻まれるだろうシーンだが、パティ・ジェンキンス監督によると、このシーンがすべてカットされてしまう可能性があったという……。

注意

この記事には、映画『ワンダーウーマン』のネタバレが含まれています。

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「ノーマンズランド」への監督の思いとは

『ワンダーウーマン』の物語中盤、ダイアナ・プリンス/ワンダーウーマンはスティーブ・トレバーや仲間たちとともに第一次世界大戦の最前線へと赴く。アメリカ軍とドイツ軍のそれぞれが陣取る土地の間には、ドイツ軍のスナイパーたちに狙われているがゆえに「誰も通れない」といわれるノーマンズランド(無人地帯)があった。
しかし先へ急ごうとするスティーブや仲間たちをよそに、ドイツ軍の手から人々を守ろうと考えたダイアナは単身塹壕を乗り越え、ノーマンズランドへと身を投じることになる。一斉に放たれる銃弾を盾とブレスレットで弾きながら、彼女は仲間の協力を得て無人地帯を渡りきるのだった。

パティ・ジェンキンス監督は米Fandangoの取材に対して、この場面を劇中で「一番好きなシーンであり、一番重要な場面」だと語っている。しかし、その創作には思わぬ横槍が入ったようで……。

「スーパーヒーロー映画では、ヒーローは他の誰かと戦ったりヴィランと戦ったりするものでしょう。だから私がノーマンズランドのシーンの意義を考えはじめたとき、とても混乱した人たちが何人かいて。たとえば“えっと、彼女は何が目的なの?”とか“彼女はどれだけの銃弾を相手にできるの?”とかね。
だから私は、“それは問題じゃない、そういうシーンじゃないんです。これは彼女がワンダーウーマンになるシーンだから”って言い続けていました。」

確かに、このノーマンズランドのシーンでダイアナは何か決まった標的と戦うわけではない。あくまで彼女の目的は無人地帯の向こう側へと渡ることでしかないのだが、それがかえって一部のスタッフからは理解されづらかったということだろう。

「彼女そのものが大切なシーンです。私たちはドイツ軍に怒っているわけではないし、ドイツ軍や彼女(ダイアナ)の行動のどちらも重要ではありません。つまり、彼女には(ノーマンズランドを)渡る必要があるということ。だから彼女そのものが大切なシーンなんです。
私たちがひとつになって、そんな意図をあのシーンに織り込めたことにはとても満足しています。ワンダーウーマンが誕生するという意味で、あのシーンは私にとって劇中で最も重要だったんですよ。」

しかし劇中からノーマンズランドのシーンがカットされる可能性は決して低くなかったようだ。なにせジェンキンス監督は、この場面の完成について「大いなる勝利」とすら形容しているほどなのである。

ちなみに、このシーンのストーリーボード(絵コンテ)はジェンキンス監督が自ら描いたのだという。

「素晴らしいストーリーボード・アーティストやセカンドユニットの監督、そのほかいろんな人たちと作業しましたが、この場面では“私がやりたい。すごくシンプルなドラマのシーンみたいに、何が起こるのか描かせてほしい”と言いました。」

映画『ワンダーウーマン』は2017年8月25日より全国の映画館にて公開中。

Source:?https://www.fandango.com/movie-news/wonder-woman-director-patty-jenkins-on-how-the-films-most-memorable-scene-almost-didnt-happen-752330
cWarner Bros. 写真:ゼータ イメージ

 

About the author

稲垣 貴俊(Takatoshi Inagaki)。THE RIVER編集部。わかりやすいことはそのままに、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすくしてお伝えできればと思っております。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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