『ワンダーウーマン 1984』ほぼ完成済み、続編の物語も「決まっている」 ─ 劇場公開まで約半年、さらなる改良めざす

2017年公開『ワンダーウーマン』の続編となる『ワンダーウーマン 1984』は、2020年6月の劇場公開まで約半年という時間を残しながら、すでにほぼ完成しているという。ブラジル・サンパウロにて開催された「CCXP 2019」での記者会見にて、脚本・監督のパティ・ジェンキンスが認めた。
通常、ハリウッドの大作映画は、劇場公開の数週間前まで製作されていることも珍しくない。たとえば『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の場合、劇場公開は2019年12月20日(金)だが、J・J・エイブラムス監督が完成日として報告したのは11月24日。1ヶ月前を切っての完成となった。
しかし『ワンダーウーマン 1984』の場合、すでにジェンキンス監督は「完成しています。2、3ヶ月後に公開される映画ではないですから、こんなことは私のキャリアでも初めて。最高です」と宣言。予告編を見るかぎり、今回もCG処理は少なくなさそうだが、CGの作業も「100%終わっている」という。撮影は2018年12月下旬に終わっているため、実はポストプロダクション(仕上げ)にはすでに1年近くが費やされているのだ。「とにかく観てほしくてしかたない」とは監督の談である。
とはいえ現在、監督は映画をより改良するための検討に入っていることも明かしている。「“このショットを撮り直すのはどうだろう、やってもいいのかな”という話をしています。編集室で(作品を)観ながら、もっと良くできないかと考えているんです」。もっとも「完成している」と言い切られているだけあって、作品は「何も変えなければこのまま。何が良いものが見つかればやってみる」という状況だという。これぞスケジュールの余裕というわけだ。
ジェンキンス監督いわく、『ワンダーウーマン 1984』の初期編集版は2時間45分だったとのこと。現在の長さは明らかにされていないが、映画界では「誰もが作品を縮めてほしがるもの」だといい、すでに監督は「アイデアがあるので、もしかすると短くなるかも」とも話している。今後、改良作業を含めて再編集が施される可能性もあるため、正確な上映時間が告知されるのは公開直前となりそうだ。
ちなみに『ワンダーウーマン』シリーズの3作目について、ジェンキンス監督は「ストーリーはすべて決まっています。アマゾン族の映画(スピンオフ)もありますし、すべてを計画済みなんです」と語った。「あとは私たちの気が変わるかどうか、それからいつ作るかです」。
実際のところ、ジェンキンス監督は前作と本作をほぼ連続で製作している。合間にテレビドラマを手がけてはいるが、脚本作業なども含めれば、ほぼノンストップで『ワンダーウーマン』に携わってきたのだ。それゆえだろう、3作目の実現はもう少し先になりそうだ。「ちょっと休むのが大切だと思っています。その間に別のことをやりたいんです」。ちなみに、主演のガル・ガドットも別のプロジェクトに参加することが決まっているため、ここで間隔が空くのは必然的といえそうだ。「私たちが(2人とも)やりたくなった時、(続編を)いつ作るかは決めることになると思います」。
映画『ワンダーウーマン 1984』は2020年6月全国ロードショー。