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『ワンダーウーマン 1984』は「続編じゃない」? 時代設定の理由や製作への意気込み、ガル・ガドット&監督が語る

WONDER WOMAN AND ALL RELATED CHARACTERS AND ELEMENTS ARE TRADEMARKS OF AND (c) DC COMICS. (c) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

2017年、米国を中心に世界で大ヒットを記録したヒーロー映画『ワンダーウーマン』。この作品の続編として登場するのが、物語の時代設定を1980年代に移しての新作『ワンダーウーマン 1984(邦題未定、原題:Wonder Woman 1984)』だ。2018年7月21日(米国時間)、ポップカルチャーの祭典「San Diego Comic Con 2018」に、出演者のガル・ガドットやクリス・パイン、パティ・ジェンキンス監督が登場。1980年代を舞台とした理由や続編への意気込みを語っている。

『ワンダーウーマン』続編、なぜ1980年代なのか?

2018年6月中旬、『ワンダーウーマン』の続編タイトルが『ワンダーウーマン 1984』になること、そのタイトル通り1980年代を描くストーリーになることは多くのファンを驚かせた。前作の舞台は第一次世界大戦末期、それから60年以上の時間が経過しているのだ。

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前作『ワンダーウーマン』の1917年という時代設定について、パティ監督は「前作で一番気に入っていることのひとつ」と述べる。かたや続編の1980年代とは、1971年生まれの監督自身が人間としての成長を重ねていった時期だ。それぞれの時代を比較しながら、監督は続編の時代設定に込めた意図を明かした。

「(1917年は)世界の近代化や機械化といったものの象徴がたくさんあった時代です。[中略](今回の映画は)1980年代のルックと雰囲気を取り入れています。その理由は(1980年代が)人類にとって最高の時代でも、最悪の時代でもあったから。自分たちの行いには犠牲が払われることを、今でこそ私たちは知っていますが、当時はそうじゃなかった。非常に盛り上がっていて、豊かで、最高の音楽や優雅で見事なものがたくさんあった時代ですが、別の部分では人間の最も悪い面が表れていました。私たちが一番振り切れていた時代を、ワンダーウーマンが訪れるんです。」

これに言葉を補足するのが、ダイアナ・プリンス/ワンダーウーマン役のガル・ガドットだ。「続編じゃない、単独のストーリーなんです」と言い切ったガルは、その意気込みを語っている。

「この映画は新章、完全に新しい映画です。ハードルは高いですが、そのぶん私たちの野心も大きい。持てるものをすべてつぎ込みますし、みなさんが好きになってくださるものを作れればと願っています。」

またパティ監督は、続編の製作について「不純な動機では何もしたくなかった。[中略]どうやって物語を続けていくかとか、そういうことを考えるのもイヤだったんです」と述べている。しかしそれゆえに、監督はワンダーウーマンというキャラクターの魅力にきちんと立ち返ることができたようだ。

「私にとってワンダーウーマンの一番すばらしいところは、ほかのスーパーヒーローたち以上に、“彼女は私たちだ”と感じられるところ。人々はワンダーウーマンの中に自分自身を、自分自身の中にワンダーウーマンを見つけるんです。私たちの中にワンダーウーマンがいることを信じさせてくれるんですよ。」

2018年7月21日(米国時間)現在、『ワンダーウーマン 1984』の撮影は約3週間半が経過したところ。まだまだ先は長そうだが、イベントの会場では、ショッピングモールを舞台としたシーンの短い映像が上映されたという。

ところで1980年代の世界に、クリス・パイン演じる米陸軍パイロット、スティーブ・トレバーはどうやって登場するのか? この件についてクリスは「なぜ戻ってくるのかは言えません」と述べたが、一方でパティ監督は「(クリスは)今回の映画でも非常に重要。見ていただくのがすごく楽しみ」と強調。いわゆるカメオ出演的な登場ではなく、物語に欠かせない人物であることを明らかにしている。

映画『ワンダーウーマン 1984』(邦題未定、原題:Wonder Woman 1984)は2019年11月1日より米国公開予定
ヴィランのバーバラ・ミネルヴァ/チーター役で『ゴーストバスターズ』(2016)のクリステン・ウィグ、役柄は不明ながら『キングスマン:ゴールデン・サークル』(2018)などのペドロ・パスカルが新キャストとして登場する。

Sources: Deadline, ComicBook.com(1, 2
Eyecatch Image: 『ワンダーウーマン』(2017)ブルーレイ&DVD発売中 WONDER WOMAN AND ALL RELATED CHARACTERS AND ELEMENTS ARE TRADEMARKS OF AND (c) DC COMICS. (c) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。