『ワンダーウーマン 1984』12月公開、ワーナーは米情勢を注視 ─ 「映画館の営業続くか、また感染が広がらないか」

DC映画『ワンダーウーマン 1984』の劇場公開にあたって、米ワーナー・ブラザースはいまだ重大な決断を控えている。新型コロナウイルスの影響によって、2020年12月25日(金)の日米同時公開が実現可能かどうかという局面にあるのだ。
ワーナー・ブラザースの会長兼CEOであるアン・サーノフ氏は、米Varietyにて「『ワンダーウーマン 1984』はクリスマスに公開されます。希望はあります」とコメント。幾度となく公開延期を重ねてきたが、年内の公開に期待を示しながら、一方で国内の状況を憂慮していることも明らかにした。
「アメリカで(映画館の)営業をどれほど続けられるのか、また感染が広がらないかどうか、それが大きな問題です。その判断に少し時間がかかっているのです。(『ワンダーウーマン 1984』は)国内がより大切になります。クリストファー・ノーラン(『TENET テネット』)の場合とは別で、国内での需要がより高まるでしょう。海外と比較して、五分五分くらいでしょうか。ですから、『ワンダーウーマン』についてはアメリカ国内の総需要を重視しなければいけません。」
ここでサーノフ氏が示唆しているのは、ワーナーが米国内の情勢や需要をいまだ注視していることだ。しかし10月23日には、アメリカ国内の1日の新規感染者数が8万3,000人を超えて過去最多となっている。同じく10月23日には、映画業界の核とされるニューヨーク州でも映画館の営業がようやく再開されたが、今後どのように情勢が変化するのかはまったくの未知数。決して予断を許す状況ではないだろう。
もともと『ワンダーウーマン 1984』は2019年12月13日に米国公開予定だったが、同年11月1日への繰り上げが発表されたのち、2020年6月5日へと大幅な繰り下げが決定。その後、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、8月14日、10月2日、そして12月25日と延期が続いていた。当初の計画からは、すでに1年以上の延期となっている。
Source: Variety