『ワンダーウーマン2』全米製作者組合のセクハラ対策新指針を初採用へ ― 相次ぐ性被害の告発を反映

ワーナー・ブラザース&DCコミックスによる映画『ワンダーウーマン2(仮題)』が、現在のハリウッドで問題となっているセクシャル・ハラスメントおよび性暴力について、新たな対策方針を採り入れる。

米国の映画・ドラマなどメディアに従事するプロデューサーによって構成される全米製作者協会は、2018年1月19日(米国時間)、セクハラ対策の新指針を発表した。協会は2017年10月、ハリウッドの大物プロデューサーや監督などによるセクハラ・性暴力が告発されて以降、対策のため指針を検討していたのである。
このたび全米製作者協会は、『ワンダーウーマン2』が同協会の新しい指針を初めて公式採用する映画となることを明らかにした。

全米製作者協会によるセクハラ対策の新指針には、撮影現場の内外で発生するセクハラや、問題のある労働環境を定義づけるとともに、セクハラについて起こりうる誤解について明確に記された(例:ハグや頬へのキス、軽いタッチはセクハラになるとは限らない。大切なのは、その行為が嫌がられたり、攻撃として受け止められていないかという点である)。
また、この指針では、すべてのプロダクションが連邦や州の定めるハラスメントに関する法律に従うことを求めるとともに、撮影前には出演者・スタッフがセクハラ防止の訓練に参加することを推奨。もしも問題が発生した場合、被害者や目撃者、プロデューサーが講じるべき対応についても詳しく掲載されている。昨今の問題を受けて、実際に現場で使えるガイドラインとして考案されたものだといえそうだ。

『ワンダーウーマン』(2017)は劇場公開されるやいなや、全世界で大ヒットと高い評価を受けるとともに、フェミニズムを視野に収めた議論を呼び起こしてもいた。そもそもフェミニズムを象徴するようなキャラクターの新作、しかも巨額の予算を投じられる大作ヒーロー映画がハリウッドの大問題にいち早く対応することは、それだけで大きな意義があるものだ。
なお、2017年11月には、『ワンダーウーマン2』にセクハラ疑惑の浮上した映画監督ブレット・ラトナーが関与する場合、主演のガル・ガドットが出演拒否する意向であることが報じられて話題となった(ラトナーはワーナーとの提携を終了し、同作には不関与)。セクハラ問題にプロダクション全体が意志を示すことは、同作の歩む道のりとして極めて自然かつ真っ当だといえよう。

映画『ワンダーウーマン2(仮題)』には、ガル・ガドットのほか、前作を手がけたパティ・ジェンキンス監督も再登板する。米国公開は2019年11月1日としばらく先だが、作品内容はもちろん、その製作現場にまつわる情報にも引き続き注目していきたい。
なお、前作『ワンダーウーマン』のブルーレイ&DVDは現在発売中。

Sources: http://comicbook.com/dc/2018/01/21/wonder-woman-2-pga-ant-sexual-harassment-guidelines/
https://www.screendaily.com/news/-pga-unveils-anti-sexual-harassment-guidelines/5125710.article
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THE RIVER編集長。ライター、メディアの運営や映画などのプロモーション企画を行っています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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