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【解説】『ワンダーウーマン3』中止報道受けパティ・ジェンキンス監督が声明、「事実と異なる」と否定も

パティ・ジェンキンス
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/29888573258/ Remixed by THE RIVER

激震のDCユニバースにおいて、『ワンダーウーマン3』が中止になったとの報道が駆け巡った。本件について、シリーズの監督パティ・ジェンキンスがついに沈黙を破り、自身のSNSに長文の声明を掲載している。ここではこの声明文全文を読みながら、その経緯や背景、文面に隠れた意図について解説しよう。

パティ・ジェンキンス監督からの声明を読むにあたって、抑えておくべきポイントは3つある。まず、ジェンキンスが降板したらしいことで、ガル・ガドット版『ワンダーウーマン3』が完全に頓挫したのか、それとも監督を交代して継続できるかは、まだ不明瞭であるということだ。

2つ目は、ジェンキンスは『ワンダーウーマン3』と同時期に『スター・ウォーズ』の新作映画『ローグ・スコードロン(原題)』の監督にも就任したが、後にジェンキンスのスケジュール都合で棚上げとなっていたこと。2作の予定が干渉したものと見られ、まずは『ワンダーウーマン3』に着手する段取りになると見られていた。

そして、スタジオ幹部からの脚本差し戻しを受けたパティ・ジェンキンスが激しく反発したと伝えられていることが、この度ジェンキンスが最も訂正したいところのようだ。ジェンキンスはシリーズ2作目『ワンダーウーマン 1984』では脚本執筆にも携わるようになり、今度の3作目では自ら脚本を手掛けている。おそらく彼女の構想では3作にまたがるキャラクター展開(character arc)が固まっていた。これをスタジオ幹部から否定されたジェンキンスは、幹部に“character arc”のWikipediaページをメールで送りつけたとの情報もあった。

この周辺で、ジェンキンスにとって不名誉な記事がいくつか登場することとなった。米レポーターのタレコミをもとに、以下のような情報が流布されたのだ

「パティ・ジェンキンスの噂を聞いたが、彼女は悪夢らしい。[中略] 自分が聞いた話だと、彼女が『ワンダーウーマン3』で提出したものは、全部メチャクチャだったらしい。それに『ローグ・スコードロン』もメチャクチャだったらしい。」

これは、『ワンダーウーマン3』の中止も『ローグ・スコードロン』の中止も、パティ・ジェンキンスの仕事に一方的な責任があるとするようなゴシップだ。これを受けてジェンキンスは自身のTwitterに、事実と異なるとして反論する声明文を掲載。まずは全文に目を通した上で、書かれている内容について検証してみよう。

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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