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『Xフォース』単独映画、デッドプールが悪役として検討されていた ─ 初期段階の物語が判明

デッドプール2
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『デッドプール』シリーズに登場するヒーローたちのチームアップ映画『Xフォース(原題:X-Force)』は長きにわたって企画の存在が伝えられてきたが、いっこうに実を結ばないまま。ある時点では2024年7月に公開を迎える『デッドプール&ウルヴァリン』より先のリリースになるという見立てもあった。

そんな中、同企画の初期段階で監督に就任していたジェフ・ワドロウが、当時構想していた物語の詳細を米ポッドキャスト番組で明かしている。『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』(2013)の監督としても知られているワドロウは、ライアン・レイノルズ主演の『デッドプール』シリーズが製作される前のある時点で『Xフォース』の脚本に取り組んでいたという。

「私がピッチしたのは、“もし『X-MEN』が私立学校に通うミュータントの物語なのであれば、公立学校に通うミュータントたちはどうか?”というアイデアでした。X-ジェットもなくて、プロフェッサーXもいない。ウルヴァリンがいきなり来て何かを教えてくれるということもなく、ミュータントたちが全部自分たちで解決しなければいけない物語はどうか?と。90年代に放送されていたオリジナルのX-MENにインスパイアされた映画を書いたんです。ケーブルを闇の指導者のような感じで登場させようとしていました。」

パトリック・スウェイジ主演の戦争映画『若き勇者たち』(1984)に着想を得たロードムービーのように仕上げたと語るワドロウによれば、Xフォースのメンバーには、キャノンボールやブンブン、ドミノ、リクター、フェラルといった面々が登場する予定だったそう。「そんな彼らを敵が追い続けるという物語にしたかったんです」。

その敵にはなんと、今では人気シリーズの主人公であるデッドプールが検討されていたという。「知っている人もいるかと思いますけど、オリジナルの『Xフォース』ではデッドプールがヴィランとして登場するんです。だから私もこの寄せ集めのグループを狩る傭兵としてデッドプールを考えていたんです」とワドロウは振り返る。「彼はモーターサイクルジャケットと赤いバリスティック・フェイスマスク姿で、コミック通りの見た目にしようと心がけました」。

しかも奇遇なことに、デッドプール役にはライアン・レイノルズをイメージしていた。ワドロウは実際にエージェントを介してライアンと連絡を取り、脚本にも目を通してもらったという。「彼も気に入ってくれましたよ」。

ところが転機となったのは、2009年公開の『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』だった。「スタジオ(20世紀フォックス)もシリーズをやり直すのか、続けるのか、方向性が分からなくなっていった」といい、企画が宙吊り状態になってしまったのだとか。

結果的にワドロウの企画は棚上げとなり、のちに別のフィルムメイカーに引き継がれることになったが、それでも「書くのがすごく楽しかったです」と振り返る。現在は『デッドプール&ウルヴァリン』を映画館で鑑賞するのを楽しみにしているようだ。

その後、『Xフォース』映画化企画を受け継いだのは、『キャビン』(2011)『オデッセイ』(2015)で脚本を手がけたドリュー・ゴダード。2019年には変わらず企画が存在していることも報じられていたが、以降目立った進展はない。『デッドプール&ウルヴァリン』ではコロッサスやユキオらXフォースの面々も再登場するため、まずは同作を楽しみにしておこう。

映画『デッドプール&ウルヴァリン』は2024年7月26日(金)全国劇場公開。

Source:A Trip to the Movies with Alex Zane

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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