『ファンタビ』監督、「しばらくの間離れてみよう」と心境語る

『ハリー・ポッター』魔法ワールドの『ファンタスティック・ビースト』(以下、『ファンタビ』)シリーズ3作を手がけたデヴィッド・イェーツ監督が、続報が全く聞こえてこない続編製作の現状を語った。
『ファンタビ』シリーズは、2016年に1作目、2018年に2作目、2022年に3作目が公開された。全5部作で構想されていたが、興行不振により第4作の製作は未定とされている。
2023年9月7日から17日(現地時間の)まで開催されている第48回トロント国際映画祭では、新作『ペイン・ハスラーズ』を手がけたデヴィッド・イェーツ監督が出席し、『ファンタビ』シリーズについて言及。2022年4月に公開された『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』での製作を振り返り、「大きな愛着がありますし、仕事を共にした方達も素敵な方々でした」と述べる一方、「それ以来誰とも話していないんです」とも語り、企画に進展がないことを示唆している。
「“一度車を止めてみて、しばらくの間離れてみよう”。そのような感じです。前に進むのは私も好きですし、『ペイン・ハスラーズ』に楽しく取り組めました。魔法使いからかけ離れた企画にも関わっていますよ。」
David Yates on if he could return to directing in the ‘Harry Potter’ Universe: “Never say never” #TIFF23 pic.twitter.com/CniZcTnfkl
— Deadline Hollywood (@DEADLINE) September 11, 2023
2023年1月には、主演のエディ・レッドメインが続編は「実現しそうにない」と語っていた。イェーツ監督もレッドメインもプロデューサーとしては関与していない為、スタジオに決断を委ねる立場にある。
製作を務める米ワーナー・ブラザース・ディスカバリーは現在、魔法ワールドの立て直しを行なっており、『ハリー・ポッター』ドラマ版の企画に注力している。同社CEOのデヴィッド・ザスラフ氏は2023年9月上旬、有効活用していく自社保有のIP(知的財産)として『ハリー・ポッター』の名前を挙げていたが、やはり『ファンタビ』についての言及はされなかった。
上述の『ハリー・ポッター』ドラマ版はキャストを一新し、J・K・ローリングの原作全7巻を忠実に再現する予定。10年間にわたる長期シリーズになるという。『ハリー・ポッター』も合わせると計7作の魔法ワールド作品を手がけてきたイェーツ監督は、ドラマ版への参加について「絶対にないということはないです」と話している。