『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』ヨンドゥの魅力を文学的風味に解剖する【洋画ファン的なりたい漢2】

皆様ごきげんよう。いきなり寒くなりましたよね。東京では11月に初雪が降るのは54年ぶりだなんだっつって騒いでますが、お風邪など召さないよう重々ご自愛なさってください。
ところで突然話は変わりますが、小生、映画フィギュアコレクターの端くれとして、ここ二年間の長きにわたってずっと怒っていることがあります。何がって、HOTTOYSですよ。彼らはなんでムービーマスターピースでヨンドゥ出さないんでしょうか。そもそも、というかまさか「予定がない」なんてことあるのでしょうか。(2016年11月記事公開時点)
トイサピエンスから新製品情報のメルマガが届いて、サイト覗くたんびにトルーパーのバリエーションだったり、アイアンマンスーツのカラバリだったりの日々。「もうええわ!」とスマホ片手に電車の中で叫びそうになります。
ヨンドゥの後、ネビュラとロナンとコレクターもつかえとんのやぞ、ワシが寿命で死ぬまでに全部間に合うんかのう!?こないだの健康診断、血中コレステロール多めやったから、そんなに長いことないかもしれんで!
…このぐらい言っても、筆者はこれまでHOTTOYSのムービーマスターピースを30体以上購入してきてるので、多めに見てもらえるはず、愛情ゆえの苦言と受け取ってもらえるはずです。
そんなわけで、今回は『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』からヨンドゥ・ウドンタの「文学的な」特集です。
「マーベル映画史上最高傑作」「SF映画の新たなマスターピース」-2014年に公開された映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は”マイナーキャラばかりの地味な映画”という事前の予想を覆し、興行収益的にも、観客満足度の面でもほぼ満点の結果を残しました。この映画を表して尽くされた賛辞は枚挙に暇がなく、中には「新時代のスターウォーズ」なんて表現する人もいて、スターウォーズに振り回される人生を送ってきた身としては一瞬、「その表現の重さがわかっているのか」と穏やかならざる感情が沸き起こりますが、まあガーディアンズ・オブ・ギャラクシーならいいか、と妙に納得できるのは、イチ映画ファンとしてSF映画の未来のことを考えても喜ばしいことだと思います。
この映画の魅力は多岐にわたり一言では語りつくせませんが、筆者的にお気に入りのポイントは何といっても「ヨンドゥ・ウドンタ」というキャラクターです。ご存じない方もいらっしゃると思うので、駆け足でこのキャラの概要をご紹介します。
ヨンドゥ・ウドンタとは
ヨンドゥ・ウドンタ(マイケル・ルーカー)は宇宙海賊ラヴェジャーズのリーダー。青い肌と、モヒカンのようなヘアアスタイル、髪の代わりに頭頂部に埋め込まれた機械式のフィンがトレードマークです。利に敏く、荒くれものゆえ粗雑で乱暴ですが、冗談が好きであまり根に持たない性質のため、部下からの信頼は厚いようです。小さくてヘンテコな玩具が好きで、自らの船の艦長席のダッシュボードにファンシーグッズコレクションを並べているかわいらしい面があります。
何かの目的があって幼いピーター・クィル(クリス・プラット)を地球から拉致しますが、その目的は果たさないまま、ピーターを子分として育てました。月日は流れ、ピーターはスターロードと名乗る一人前の賊に成長しますが、ラヴェジャーズを裏切り、秘宝オーブを奪って逃亡します。ヨンドゥはこれを追跡、オーブが狂信者ロナンの手に渡ってしまった後、ピーターを捕縛、裏切り者として処刑しようとしますが(すごい殺したくなさそうでした)、必死のピーターから、オーブに伴う儲け話をもちかけられ一転。ロナンを敵に回し、ピーター率いるガーディアンズやノバ軍との共闘を決意。
戦闘の最中、ロナン配下の大勢のクリー軍(チタウリかも)に単身包囲されピンチに陥りますが、口笛で操る矢「ヤカ」にて敵を殲滅、圧倒的な戦闘力を示します。