『君の名は。』ハリウッド実写版、新監督が決定 ─ 『ブラインドスポッティング』の気鋭を抜擢

ハリウッド実写映画版『君の名は。』の新監督が、『ブラインドスポッティング』(2018)『ラーヤと龍の王国』(2021)のカルロス・ロペス・エストラーダに決定した。米Varietyが報じた。
新海誠監督による2016年の同名アニメーション映画に基づく本企画は、2017年9月に発表されたもので、2019年2月には『(500)日のサマー』(2009)や『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのマーク・ウェブ監督が就任。のちにウェブは企画を離脱し、2020年9月には『ミナリ』(2020)のリー・アイザック・チョン監督が参加した。しかし、2021年7月にはチョンもスケジュールの都合により降板している。
現在、エストラーダ監督は脚本の改稿作業にあたっているとのこと。以前の脚本は『メッセージ』(2016)のエリック・ハイセラーが執筆し、『ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ』(2017)のエミリー・V・ゴードンが引き継いでいた。ストーリーは原作と同じく、ティーンエイジャーふたりの身体が断続的に入れ替わるなか、災害の危機が迫ってくる。ふたりは互いに出会うため、そして世界を守るために旅に出ることに……。
カルロス・ロペス・エストラーダ監督は1988年生まれ、メキシコ出身。ミュージックビデオからキャリアを始動したのち、初監督作品『ブラインドスポッティング』が高く評価された。第2作『Summertime(原題)』を経て、2021年にはディズニーの長編アニメーション映画『ラーヤと龍の王国』を監督。現在はアニメーション・ドキュメンタリー映画(タイトル未定)を2023年に控えるほか、ディズニーの実写映画版『ロビン・フッド』も待機中だ。映画やドラマと並行して、現在もケイティ・ペリーやビリー・アイリッシュ、カーリー・レイ・ジェプセンらのミュージックビデオを撮り続けるなど、幅広いジャンルで活躍する気鋭のひとりである。
ハリウッド版『君の名は。(原題:Your Name)』では、プロデューサーを『スター・ウォーズ』『スター・トレック』のJ・J・エイブラムス、オリジナル版を手がけた川村元気らが担当。日本国内の配給は東宝が、米国ほか海外配給はパラマウント・ピクチャーズが務める。
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Source: Variety