ザック・スナイダー監督『ジャスティス・リーグ』製作途中の降板が決定 後任は『アベンジャーズ』ジョス・ウェドン監督【コメント和訳あり】

DCエクステンデッド・ユニバース(DCEU)の最重要人物であり、『ジャスティス・リーグ』の監督を務めるザック・スナイダーが同作を降板することがわかった。『ジャスティス・リーグ』はすでに撮影が終了しており、現在は編集やVFXなどポスト・プロダクションの作業が進められている。なお後任には『アベンジャーズ』のジョス・ウェドン監督が就任するという。
Snyder steps down from #JusticeLeague due to family tragedy: “I’ve decided to take a step back to be with my family” https://t.co/XZkhlOxEZ8 pic.twitter.com/5A0Z61UscP
— Hollywood Reporter (@THR) 2017年5月22日
長女の死を受けての判断
ハリウッド・レポーター紙によると、ザックが『ジャスティス・リーグ』を途中降板するという判断は、2017年3月に長女のオータムさんが急死したことを受けてのものだという。オータムさんの死は自殺によるもので、その事実はこれまで親しい人物のみが知ることだった。現在もその詳細は判明していない。
しかしながらザック監督は、当初『ジャスティス・リーグ』の監督を継続する方針だったという。ハリウッド・レポーター紙の取材に対して、ザック監督はこう話している。
「仕事に戻ること、我を忘れて集中することが気持ちを落ち着かせることになると考えていました。それがいいと思っていたんです。ただしこの仕事が要求するものはとても大きくて、すっかり消耗してしまいました。この2ヶ月で、僕はこの映画(『ジャスティス・リーグ』)を離れようと決意したんです。僕を本当に必要としている家族や子どもたちと過ごしたいと思います。彼らはみんな、とても辛い時間を過ごしています。僕も同じです。」
「実は、このことを公にしようとは考えていませんでした。家族のこと、プライベートのことで、僕たちが向き合う悲しみだからです。ところが自分に休みが必要だと考えたとき、インターネットで(事実と異なる)物語が作られるだろうなと考えて、発表しようと思いました。(発表しなければ)そういうことが起こるだろうって。でも本当は……今じゃそんなことも気にならないんです」
再撮影など今後の作業はジョス・ウェドン監督が担当
もちろん現実問題として、『ジャスティス・リーグ』の製作は現在佳境を迎えている。すでに本撮影は終了しており、現在は編集・VFXなどのポスト・プロダクション作業が行われているところだ。本作の仮編集版(粗つなぎ)は業界関係者などへの試写を終えており、ザック監督は追加シーンを撮影するため、脚本家として『アベンジャーズ』を手がけたジョス・ウェドンを招いていたという(ジョスはDCEU作品『バットガール』を監督することが決定済み)。今後、本作の製作はザック監督に代わってジョスが担当する。
Whedon will help shoot additional #JusticeLeague scenes (still set for Nov. release) following Snyder family tragedy https://t.co/1ONh6hYRKV pic.twitter.com/xlcUaois8n
— Hollywood Reporter (@THR) 2017年5月22日
ワーナー・ブラザースのトビー・エメリック社長は、ジョスの担当する部分があくまで小さなものであることを明かしている。
「(ジョスの)監督する部分は最小限で、ザックが用意したスタイルやトーンに合わせるものになります。新しいキャラクターが登場するのではなく、同じ人物で新たなシーンを撮るんです。彼(ザック)はジョスにバトンを渡しますが、進む道は確かにザックが作ったものです。悲しみを乗り越えて、素晴らしい映画になることを信じています」
なおワーナー社は、はじめに『ジャスティス・リーグ』の公開を延期して対応する可能性を検討したものの、ザック監督がこれを拒否したようだ。この判断を受けて、同社は今後もザック監督を支援するため、復帰時には監督の企画を優先的に検討する方針だ。
ザック監督の降板に伴い、妻であり『ジャスティス・リーグ』のプロデュースを担当しているデボラ・スナイダーも同じく本作を離脱する。『ジャスティス・リーグ』はジョス新監督の手によって製作が進められ、予定通り2017年11月17日の米国公開(日本公開は同年11月23日)を目指すという。
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