【インタビュー】『ゾンビランド:ダブルタップ』監督「みんな、無名だったあの頃のままだった」

ここは、人類がゾンビ化してしまった世界。10年前の映画『ゾンビランド』(2009)で、数少ない生存者のコロンバスは、ゾンビ社会を生き延びるためのルールを作り、なんとか日々を過ごしていた。
そこで出会ったタラハシー、ウィチタ、リトルロックとは、支え合ったり、裏切ったり、恋をしたり。あれから10年、なんだかんだでファミリーの4人が『ゾンビランド:ダブルタップ』で再集結だ。
10年の間に役者としても大成長を遂げたウディ・ハレルソン、ジェシー・アイゼンバーグ、エマ・ストーン、アビゲイル・ブレスリンの4人がカムバック。特にエマ・ストーンと言えば『ラ・ラ・ランド』(2017)で爆発的にブレイクし、今やアカデミー賞常連女優となった。
前作の時点では無名の映画監督だったルーベン・フライシャーも、『ヴェノム』(2018)を世界的成長に導くキャリアアップ。それぞれが飛躍的成長を遂げた中、『ゾンビランド:ダブルタップ』にもう一度戻ってくるって、どんな感覚だったのだろう。THE RIVERは、ルーベン・フライシャー監督に直接電話で話を聞いてみた。

「ウディはウディだ」変わらない仲間たち
──『ゾンビランド』のメンバーが10年ぶりに再集結ですね。中でも、特にウディ・ハレルソンやエマ・ストーン、ジェシー・アイゼンバーグは、役者として大きくなって帰ってきたのではないでしょうか。
ウディは、前作の頃から軸が全くブレないですね。そもそも1作目の当時から、確立した映画スターでしたけど。彼には素晴らしいところが沢山ありますが、何というか、あの人は何があってもウディって感じですね。そこが凄い。ロックで。ウディはウディだぞって感じで、頼れる。

エマは、セリフがない瞬間でも、セリフを話している時くらい目が離せない存在感があって、そういう女優さんはちょっと他に見たことがないですね。どんな瞬間でも存在感があって、リアルで、自然。僕は編集作業でこの映画を何千回と見るわけですが、編集が終わっても彼女に釘付けで、新たな発見や新たな楽しみがありました。だって、この映画の彼女は全ての瞬間が素晴らしいんですよ。

ジェシーは脚本家もやっていて、オフブロードウェイの舞台脚本も書いています。本も書いているし。だから、シーンを書き直したい時とか、新しいジョークが思いついた時に、彼の真価が発揮される。色々なアイデアを出してくれるんですよ。創作面においても良きパートナーでした。もちろん、演技力も凄まじいわけですが、彼がキャラクターやストーリー、ジョークやあれこれ考えてくれたのは良かったですね。すごく協力的でした。

──それに、リトルロック役のアビゲイル・ブレスリンもカムバックです。みんなと再び過ごして、「あの頃と変わらないな」と思ったことはありますか?
お互いのフィーリングは1作目の時と変わっていませんでしたね。当時の楽しかった感覚。そのためにこの続編に戻ってきたようなものです。とにかく楽しかったんですよね。今回は、家族の再会のようでした。
他に変わらないことと言えば、特にエマとジェシーはあれから成功して新たな名声を手に入れたにも関わらず、エゴがなかったこと。全く変わっていなかったんです。10年前の、無名だった頃と全くの同一人物でした。謙虚で、親切で、素晴らしい人のままでした。

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