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ハリウッドのエリートはマーベル映画を「セルアウト」と見下している ─ ガモーラ役女優嘆く

ゾーイ・サルダナ
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/9361544301/

「この業界で力を持っているエリート集団とご一緒したことがあったんですけど、彼らはマーベル映画や私みたいな役者を見下していたんですよ。」

マーベル映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズで緑の肌のガモーラを演じる女優のゾーイ・サルダナは、ハリウッド業界のエリートがマーベル映画を始めとするスーパーヒーロー映画を見下していると嘆いている。ファッション誌PORTERのインタビューで打ち明けた。

私たちはセルアウトとみなされてるみたいで。彼らが口を開く度にうんざりしてしまいました。だって、この業界で子どもたちのために時間を捧げてくれている人物って、この(ヒーロー映画の)世界の役者たちじゃないですか。それをあの人たちはセルアウトと言うんです。」

セルアウトとは、主にヒップホップやロックなど音楽ジャンルで扱われる言葉だ。社会的意義を排し、商業的な結果だけを求める行為一般を指す。言わば、「大衆に寄せにいった売れ線狙いのダサいやつ」という意味の貶し言葉である。ファンならば当然、大好きなヒーロー映画を「セルアウト」と言われて気持ちの良い思いはしないだろう。

ゾーイ・サルダナも強く異議を唱える。ヒーロー映画で活躍する役者たちが、(時に劇中コスチュームを着用して)児童養護施設や病院を訪れて子どもたちと交流する姿を見かけたことがある方も多いはずだ。ゾーイが主張するのは、スーパーヒーロー映画こそ、世界中の子どもたちに夢と希望を与える映画であり、それに出演する役者たちは子どもたちのために懸命につくしているのだという事実だ。

「5歳の子どもが、スーパーヒーローに会いたいと願うような希望を与える役を演じているのは、そういう役者なわけでしょう。彼らは自分の時間を割いて、5歳の子どもたちに会いに行って”わかるよ、聞いているよ、大変だね”と声をかけて周っているんですよ。エリートの方々には、スーパーヒーローを演じるということが小さい子どもたちにとってどういう意味を持つのかをもう少し理解してほしい。私をディスるということは、子どもたちの想いまでディスるってことでしょ。

ゾーイ演じるガモーラは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で大切なメンバーとなり、来たる『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でも重要な役割を担うと見られる。9歳で父を事故で亡くし、母と共にアメリカとドミニカ共和国で育ったゾーイ。たとえエリートに何を言われようとも、世界中に希望を与える今の役割を誇る。

「私はこの宇宙で生きて、緑や青の肌のエイリアンを演じて、特に若い世代に影響を与えられていること、本当に誇らしいと思っています。若い頃、大衆から除け者にされたときの気持ち、私はよく覚えている。私も、些細で取るに足らない、”その他”の存在でしたから。」

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日より全国ロードショー。エリートよ、これが集大成だ。

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/avengers-iw.html

Source:PORTER Eyecatch Image:Gage Skidmore

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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