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YouTube有料版オリジナル・ドラマ、米でNetflixやHulu圧倒 ─ 『ベスト・キッド』続編ドラマ「コブラ会」往年のファン熱狂

コブラ会
https://www.youtube.com/watch?v=xCwwxNbtK6Y

群雄割拠の動画ストリーミングサービス勢力図に、アメリカで異変が起き始めている。あのYouTubeが開始した有料サービス「YouTube Red」製作のオリジナル・ドラマ「コブラ会」が、NetflixやHuluの代表作の配信実績を圧倒する視聴データを記録しているのだ。

「YouTube Red」は、アメリカで2015年より開始された有料サービス。月額9.99ドルの定額費用で、YouTube動画上の広告が排除されるほか、オリジナルコンテンツの視聴が可能になる。

ここで大人気を博しているのが、1984年の映画『ベスト・キッド』のその後を描いたドラマ「コブラ会(原題:Cobra Kai)」だ。『ベスト・キッド』では少年だった主人公ダニエル・ラルーソーと、彼と戦ったジョニー・ロレンスが大人になり、人生の再起に挑む。オリジナル版のダニエル役ラルフ・マッチオと、ジョニー役のウィリアム・ザブカが再登板を果たしている。

YouTube Redで独占配信となった「コブラ会」は、2018年5月2日に配信されるやいなや、たちまち大評判に。米Varietyは、「コブラ会」とNetflixやHuluの他動画ストリーミングサービス代表作との視聴データを比較したグラフを掲載している。このデータによると、2018年5月6日から12日までの一週間、「コブラ会」は最大の視聴者数をほぼ維持しており、7日には2位の「13の理由」(Netflix)と比較して54%以上のトップ好成績を記録。「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」(Hulu)や「ストレンジャー・シングス」(Netflix)など含む3位以下の作品群には、常におよそ2~3倍以上の圧倒的な差を付けている。

「コブラ会」なぜ人気

「『コブラ会』は予想以上の出来だ」──配信開始直後、米CNNはこう絶賛していた。「過去の出来事を描くテクニカラーのフラッシュバックを活用し、ドラマに新たなシワを自然に刻み込む。その様が見事である。」

視聴者も熱狂する。往年の名作を現代に蘇らせるという観点から、Twitterユーザーの@rips500は『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』と比較し、「『コブラ会』は『最後ジェダイ』よりずっと良い。『最後のジェダイ』よりもオリジナル版を上手に扱いながら世代間のストーリーを上手く進め、新旧キャラクターも魅力的に描いてくれている」と、@JagTaggart93は「『コブラ会』は、愛すべきキャラクターの数十年後をどう描くかの手本を示した」「ディズニー『スター・ウォーズ』よ、こういうことだぞ!」と絶賛する。

先の米CNNが「たくさんのノスタルジーが、そこにある」と評するように、「コブラ会」の人気は1984年のオリジナル版に親しんだ、主に40代以上のファンの支えられているように見える。@lanElliott16は「間違いなく、これまで観た中でも最高のドラマのひとつ。懐かしさ満点。観ていてニヤニヤが止まらないんだよ!」と書いた。しかし@DukelnTXは、「『コブラ会』は単純に面白いし、ノスタルジーがスゴい!」と興奮しながらも、新世代へも訴えられる魅力があると評している。「僕みたいに『ベスト・キッド』をリアルタイムで劇場で観た古い世代が反応するドラマだけど、若い世代にもハマる要素満載。これスゴいよ!」

好評を得て、「コブラ会」は既にシーズン2の製作も決定。2018年秋より製作がスタートし、2019年内に全10話の配信を予定している。

ちなみに『コブラ会』シーズン1は、実は日本からでもYouTubeにて観賞することが可能だ。こちらのプレイリストをご確認いただきたい。きちんと日本語字幕が用意されているほか、第1話・第2話は無料で観ることができる(2018年5月11日時点。第3話~第10話は有料)。

Source:Variety

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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