ピアース・ブロスナンが『007』ジェームズ・ボンド再演の可能性に言及、今の心境は?

『007』5代目ジェームズ・ボンド役で知られるピアース・ブロスナンが、ボンド役再演の可能性について言及した。現在シリーズは、最新作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』をもって、6代目ジェームズ・ボンドのダニエル・クレイグが卒業を発表しているところだ。
ブロスナンは、1995年の『007 ゴールデンアイ』から2002年の『007 ダイ・アナザー・デイ』までの7年間、計4作の『007』シリーズに出演した。ジェームズ・ボンド役を卒業した後は次の俳優に引き継ぐのが通例だが、再演できないというルールはない。むしろ、初代ジェームズ・ボンドのショーン・コネリーは『007は二度死ぬ』(1967)で一度引退した後、2代目ジョージ・レーゼンビーの『女王陛下の007 』(1969)後に作られた『007 ダイアモンドは永遠に』(1971)で復帰を果たしている。
『ダイ・アナザー・デイ』出演後もボンド役を演じ続ける意向を持っていたことで知られているブロスナン。卒業から20年が経とうとしている今でも、ボンド役を演じることへの思いは残っているのだろうか。米YouTube番組でこれを直接訊かれたブロスナンは次のように心境を明かしている。
「あの時の日々はもう過ぎ去ったものです。僕の時間は僕だけのものですからね。あの数年間でやった4作品のことはすごく誇りに思っています。常に前に進むのみです。」
発言の通り、ブロスナンにとってボンドという存在は、過ぎし思い出として胸にしまわれているようだ。ボンドを『ダイアモンドは永遠に』で再演したショーン・コネリーは、1983年にも自ら企画した『ネバーセイ・ネバーアゲイン』でボンドを再演したが、その時の年齢は53歳。初老を感じさせるようなボンドの姿には、ボンドを演じるのに年齢は関係ないとまで思わせてくれるような新鮮さと安定感の両方があった(もちろん、コネリーだからというのは大きいが)。
コネリーのようにボンドを自ら演じるという考え方ではない様子のブロスナンは、むしろ新世代の活躍に注目しているようだ。2021年7月、ブロスナンは「あの役を担った人間として言いますが、ボンドは生き続けます」と発言。ダニエル・クレイグを継ぐ7代目ボンドにも関心を寄せ、推薦する俳優としてイドリス・エルバとトム・ハーディの名を挙げていた。
Source: Jake’s Takes