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ディズニー、2018年世界興収が70億ドルを突破 ─ 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』『ブラックパンサー』が約半分を稼ぐ

マーベル『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』サノス

2018年、ウォルト・ディズニー・カンパニー製作映画の全世界興行収入が累計70億ドルを突破したことがわかった。米Deadlineほか複数のメディアが報じている。

ディズニー作品の累計興収が70億ドルを突破したのは、2016年に76億ドルを稼ぎ出して以来、今回が2度目。2018年12月9日(現地時間)の時点で米国興収は29億5,000万ドルに達しており、2016年の記録である30億ドルに迫っている。海外興収は40億7,000万ドルで、この数字はディズニー史上2番目、映画業界では史上3番目の成績だ。

『アベンジャーズ』『ブラックパンサー』の圧倒的人気

今回の快挙を強力に支えたのが、ディズニー傘下のマーベル・スタジオ製作による2本の作品である。ひとつは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で、全世界で20億4,768万ドルもの興行収入を記録。国内で6億7,880万ドル以上、海外で13億6,880万ドル以上を稼ぎ出す大人気ぶりは、さすがマーベル・シネマティック・ユニバースの集大成というべきだろう。

アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』© Marvel Studios 2018

そしてもうひとつが、米国で社会現象というべき大ヒットとなり、映画賞でも優れた成績が期待される『ブラックパンサー』だ。世界興収で13億4,691万ドルを記録した本作は、米国興収で『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を抜いて7億ドル、海外興収で6億4,860万ドルという数字を示している。

ブラックパンサー
『ブラックパンサー』©Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータイメージ

報道によれば、12月9日時点でディズニー作品の累計興収は70億2,000万ドル。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』と『ブラックパンサー』の成績を合算すれば33億9,459万ドルとなっており、この時点では全体の半分近い金額を2作品だけで稼いでしまっているわけだ。もっとも、今後は『メリー・ポピンズ・リターンズ』が12月19日に米国公開されるなど、累計興収額はさらに増えていくため、2作品の占める割合は少しずつ下がることになる。

なお2018年に『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』や『ブラックパンサー』に続くヒットとなったディズニー映画は『インクレディブル・ファミリー』。こちらも世界興収12億4,143万ドルという『ブラックパンサー』に肉薄する成績を見せており、観客からの圧倒的人気を証明した形だ。さらに次点は『アントマン&ワスプ』の世界興収6億2,260万ドルだが、これはすでに『インクレディブル・ファミリー』の半分にとどまっている。

2019年、ディズニーは『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』に次ぐ『アベンジャーズ/エンドゲーム(邦題未定、原題:Avengers: Endgame)』をはじめ、実写版『ライオン・キング(邦題未定、原題:The Lion King)』、『アラジン(邦題未定、原題:Aladdin)』、『ダンボ(邦題未定、原題:Dumbo)』のほか、『トイ・ストーリー4』、『アナと雪の女王2(仮題)』、そして『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』という超強力ラインナップを控えている。さらに2019年夏には20世紀フォックスとの事業統合も完了するとみられ、まさに“向かうところ敵なし”だ。いずれは年間70億ドルどころではなく、かつて見たこともないような成績が飛び出すことになるだろう。

Sources: Deadline, Variety, Box Office Mojo

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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