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『ブレードランナー 2049』前日譚映像第2弾『2048: NOWHERE TO RUN』米国にて公開!主演はデイヴ・バウティスタ

https://www.youtube.com/watch?v=aZ9Os8cP_gg 動画サムネイル

映画『ブレードランナー 2049』の前日譚を描く新作ショートフィルム・シリーズの第2弾が米国にて公開された。このシリーズは、前作『ブレードランナー』(1982)の舞台となった2019年から、本作の舞台である2049年までの30年間に起こった出来事を描くもの。2017年8月末には、第1弾としてジャレッド・レト主演の『2036: Nexus Dawn』が公開されていた

このたび公開された第2弾は、それから12年後の2048年を描いた『2048: NOWHERE TO RUN』。主演を務めるのは、今や『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのドラックス役で人気のデイヴ・バウティスタだ。本編の予告映像ではライアン・ゴズリング扮する捜査官Kと対面していたが、その1年前に起きた出来事が明らかになる。監督は第1弾に続き、リドリー・スコットの息子であるルーク・スコットが務めている。

逃亡中のレプリカント、サッパー・モートン

『2048: NOWHERE TO RUN』の舞台である2048年は、先日公開された「30年間の年表」において空白となっていた、いわば最も謎の多い(しかし非常に重要であろう)1年だ。今回の短編を読み解くためには、その直前にあたる「2040年代前半」の記述が重要になりそうである。

2040年代前半
ロサンゼルス市警は既存のブレードランナー捜査局を強化するための追加予算を承認。彼らは違法なレプリカントを探し出し、そして引退させる。

第1弾『2036: Nexus Dawn』で描かれたように、2023年に制定された「レプリカント禁止法」のなか、盲目の科学者ネアンデル・ウォレスは新たに“完全に従順なレプリカント”ネクサス9型を開発している。年表によれば同年に9型は市場に導入されており、したがって旧型への弾圧はいっそう激しくなったのだろう。

バウティスタ扮するサッパー・モートンは、そんな状況下で逃亡を続けているレプリカントだ。どんな記憶が蘇ったのか、あるいは何が起こったのか、映像の冒頭で彼は苦しそうに息を荒げている……。
トラブルを避けながら日々を送るモートンは、繁華街に店らしきものを構える母娘と仲睦まじい関係にあった。ある夜モートンは娘に、お気に入りの小説『権力と栄光(The Power and the Glory)』を手渡すと「無法者の神父が、ありのままであることの意味を知ろうとする」物語だと説明する。しかし「悲しい話じゃないの?」と尋ねられた彼は、質問に答えないままその場を離れるのだった。
警察に追われる身のモートンは、生活のために自分で捕ったらしい生き物を売って暮らしている。しかし店主からは商品を安く買い叩かれ、値上げを頼んでも「これが限界だ。ほかをあたってくれ」と言われてしまう始末。しかたなく言い値のままで書類を受け取った彼が店を出た時に目にしたのは、あの母娘が暴漢たちにさらわれようとしている光景だった……。

1940年に作家グレアム・グリーンが執筆した『権力と栄光』は、1930年代のメキシコでは禁じられていたカトリック教の神父が、さまざまな戒律を破りながらも追手の警察から逃れつづけるストーリーである。これは明らかに『ブレードランナー 2049』における旧型レプリカントの、なかでもサッパーの境遇をそのまま表しているモチーフだろう。ご興味がおありの方は、ぜひ本編を観る前に一読しておいても良いかもしれない。

結末、暴漢たちをたった一人で倒したモートンは、娘から怯えた目で見つめられながら足早に去っていく。しかし彼の落としていった書類はある男に拾われてしまうのだった。もしかしてこの事件が、捜査官Kとの対面に直接繋がることになるのだろうか……。

映画『ブレードランナー 2049』は2017年10月27日より全国ロードショー
ちなみにこの前日譚シリーズは全3本で構成されているという。最後の1本も全米公開日の10月7日までに配信されるはずなので、そちらもぜひ楽しみにしておこう。

Source: http://collider.com/blade-runner-2049-short-film-prequel-dave-bautista/
Eyecatch Image: https://www.youtube.com/watch?v=aZ9Os8cP_gg 動画サムネイル

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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