『ブレードランナー 2049』前作からの“失われた30年”の歴史が明らかに

去る2017年7月19日から23日の5日間、米国カリフォルニア州サンディエゴで開催されたサンディエゴ・コミコン。例年通り「ホール H」(6,500人収容のメインホール)では、ファンの耳目を最も集めた大手スタジオによるパネル・プレゼンテーションが開かれました。
今年一番の話題作『ブレードランナー 2049』のパネルイベントもジャレッド・レトのバーチャル映像からスタートする凝った趣向や、メインキャストの登壇、新たなフッテージの公開等で会場を埋め尽くしたファンの喝采を浴びました。中でも個人的に気になったのは、メインキャスト登壇の際にモニタに映し出されたオープニング映像。この映像の中では、前作『ブレードランナー』(1983)や『ブレードランナー 2049』の劇中スナップ写真と共に作品世界の年表が表示されたのです(しかも一瞬)。
History is still being written. Take the #RoadTo2049 & follow the journey to uncover the future. https://t.co/BssHveGSNW #BladeRunner2049. pic.twitter.com/JSVgqxGaKP
— #BladeRunner 2049 (@bladerunner) 2017年7月22日
前作の舞台となった「2019年」、そして新作の舞台となる「2049年」、この30年間にブレードランナーの世界で何が起こったのか。当然ながら今作になって初めて明らかとなった「その後のブレードランナー」設定を抜粋、和訳しましたので御覧ください。
『ブレードランナー』失われた30年間
2018
After a bloody mutiny by a Nexus 6 combat team in an Off-world colony. Replicants are declared illegal on Earth–under penalty of death.
2018年
オフワールド・コロニーでネクサス6型の戦闘チームが流血を伴う反乱を起こす。これらのレプリカント達は地球で死刑を宣告される。
2019
A prototype Replicant, Racheal, and Officer Rick Deckerd, a Blade runner, escape Los Angels, together.
2019年
試作型レプリカントのレイチェルと、ブレードランナー捜査官リック・デッカードが一緒にロサンゼルスから逃亡。
2020
After the death of founder Eldon Tyrell, the Tyrell Corporation rushes a new line of Nexus 8 Replicants onto market for use Off-world. Unlike previous Nexus models, built with 4-years lifespans, the Nexus 8s have open-ended lifespans, as well as ocular implants for easy identification.
2020年
創業者エルドン・タイレルの死後、タイレル社はオフワールド用に開発した新製品ネクサス8型レプリカントを市場へ投入。4年間の寿命しか持たなかった従来型とは異なり、ネクサス8型は寿命に制限がなく、眼球インプラントのID識別が容易に行えるようになっている。
2022 / The Blackout
An EMP of unknown origin detonates somewhere in the West Coast. Cities shut down for weeks, Electronic data is corrupted or destroyed over most of the United States.Finance and trade markets crash worldwide. Food supplies become dire.Theories spread as to the cause of the Blackout.none are proven.The most popular blame Replicants.
2022年 / 大停電
西海岸の何処かで起こった原因不明のEMP(電磁パルス)爆発により、都市は数週間にわたって機能を停止する。アメリカ全土で電子データは破損ないし破壊され、貿易および金融市場は世界規模で破綻、食料備蓄も悲惨な状況となる。大停電の原因について様々な説が出回っているが、真相はわからない。最も有力な説は「犯人はレプリカント」というもの。