2019年(第76回)ゴールデングローブ賞ノミネート映画一覧 ─ 日本での公開予定も続々

第76回ゴールデングローブ賞のノミネーションが現地時間2018年12月6日に発表された。映画とテレビドラマの優れた作品に与えられるこの賞は、アカデミー賞の前哨戦としても注目度の高いものだ。この記事では、各部門にノミネートされた作品やキャストの中から注目したい映画についてお届けしよう。
バイス

このたびのゴールデングローブ賞で最多6部門ノミネートとなったのが、『VICE(原題)』。『ダークナイト』(2008)のクリスチャン・ベイルが20キロ増量という驚異の役作りでアメリカ史上最も権力を持った副大統領ディック・チェイニーを描いた社会派エンターテイメントだ。
作品賞(ミュージカル/コメディ部門)、監督賞(アダムマッケイ)、脚本賞(アダム・マッケイ)、主演男優賞(クリスチャン・ベール)、助演男優賞(サム・ロックウェル)、助演女優賞(エイミー・アダムス)でのノミネート。ちなみにクリスチャン・ベールは『ザ・ファイター』で(2010)助演男優賞を受賞しているほか、主演男優賞ノミネートとしては3年ぶり4回目のノミネート。このニュースに合わせて、邦題が『バイス』になることも発表された。
日本では2019年4月、TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。
女王陛下のお気に入り

オリヴィア・コールマン、エマ・ストーン、レイチェル・ワイズといった実力派女優が豪華共演を果たした『女王陛下のお気に入り』は、作品賞(ミュージカル・コメディ部門)、女優賞(オリヴィア・コールマン:ミュージカル・コメディ部門)、助演女優賞(レイチェル・ワイズ、エマ・ストーン)、脚本賞(デボラ・デイヴィス、トニー・マクナマラ)の主要賞4部門5ノミネートを果たした。レイチェルとエマが助演女優賞にダブル・ノミネートを果たしたことは特筆すべきだろう。美しい宮廷を舞台に、3人の女たちの複雑な関係性が名演技と共に描かれる。なお、レイチェル・ワイズとエマ・ストーンからは、以下の喜びのコメントも届けられた。
レイチェル・ワイズ
「『女王陛下のお気に入り』を認めていただいたハリウッド外国人映画記者協会の皆様に感謝致します。私は素晴らしい共演者であるエマを含む、輝きを放つ女優陣と並んでノミネートいただけたことを誇りに思います。
そして私たちの”女王オリヴィア”のノミネートに心より敬服致します。これらの栄誉は私達の監督、ヨルゴス・ランティモスの素晴らしい才能の証明です。」
エマ・ストーン
「この栄誉をハリウッド外国人映画記者協会の皆様に感謝致します!
私が心から愛するオリヴィア・コールマンとレイチェル・ワイズとこの映画で共演でき、そのほか全ての素晴らしい俳優陣、脚本のトニー(・マクナマラ)とデボラ(・デイヴィス)、才能溢れるプロデューサーの方々と仕事が出来たことは信じられない喜びでした。
『女王陛下のお気に入り』はヨルゴス・ランティモスという素晴らしいビジョンを持った方無しでは存在しなかったでしょう。ヨルゴス(・ランティモス)に、彼の指導、聡明さ、そして友情に感謝致します。」
日本では2019年2月15日(金)全国ロードショー。
ブラックパンサー

Directed by Ryan Coogler
©Walt Disney Studios Motion Pictures 写真:ゼータイメージ
マーベル映画初の黒人ヒーローを描いた本作は世界中で社会現象的ブームを巻き起こし、これまでアメコミ映画を評価することが少なかったアカデミー賞が本作のために「人気映画賞」の設置を検討したことが話題になるなど、2018年最大作のひとつ『ブラックパンサー』はゴールデングローブでも3部門ノミネート。作品賞(ドラマ部門)、作曲賞、主題歌賞の候補となった。
ブラック・クランズマン
