Menu
(0)

Search

第94回アカデミー賞でのウィル・スミス殴打後、デンゼル・ワシントンが「最高の時こそ気を付けろ」と助言 ─ クリス・ロック側、警察への届出は拒否

ドリームプラン
© 2021 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved

(追記:米アカデミー賞は公式Twitterで「アカデミーはいかなる暴力も許さない」と発表している。)

2022年3月27日(現地時間)に米ロサンゼルスで発表された第94回アカデミー賞授賞式で、司会クリス・ロックのジョークに激昂したウィル・スミスがクリスを殴打する一幕があった。米Varietyによると、殴打を受けたクリスは警察への届け出を行わない意向だという。

最優秀ドキュメンタリー部門を発表する場で、クリスはウィルの妻ジェイダ・ピンケット・スミスに対し「『G.I.ジェーン2』で見られるのを楽しみにしている」とジョークを飛ばした。『G.I.ジェーン』(1997)は坊主頭の女性戦士が描かれるアクション映画。一方ジェイダは脱毛症のため髪を刈っている。

中継カメラでは、クリスがこのジョークを発した瞬間、ジェイダの表情がみるみる曇る様子が捉えられていた。直後、ウィルはクリスの元に一直線に向かい、右掌でクリスを殴打。マイクも鈍い音を拾った。

クリスも初め驚いた様子で「ワオ、ウィル・スミスに殴られちゃったよ」と取り繕い、会場の笑いを誘っていたものの、席に戻ったウィルが激しい口調で“Keep my wife’s name out your fuckin’ mouth!”と罵った。ニュアンスのまま日本語にするのなら「俺の妻の名前を口にするんじゃねぇぞ!」といった非常に強い表現。クリスは「ジョークだよ」とやり過ごそうとしていたものの、ウィルの真剣な怒りを受けて「わかった、もうしないから」とだけ返し、会場は静寂。少しあってから、クリスは「こりゃテレビ史上最高の夜だな」と呟いた。

これを受けて、ロサンゼルス市警は「アカデミー賞の場で起こった2人の人物による事件は認識している」と声明を発表。「関係者は警察への届出を否定している。追って警察の報告書を希望される場合は、ロサンゼルス市警が捜査報告書を作成する」。

その後、ウィルは『ドリームプラン』で主演男優賞を獲得。ウィルのスピーチによれば、“事件”の後、会場ではデンゼル・ワシントンがウィルに接触。「最高の時こそ気を付けろ。悪魔はそういう時にやってくる」と助言したという。

壇上でウィルは、「我々のような仕事では、罵声を浴びせられることもある。悪口を言われることもある。この仕事では、自分が見下されることもある」としながら、「アカデミー賞やノミネートされた皆様に謝りたい」と涙ながらにコメント。「自分が賞を受賞したから泣いているのではない。この受賞でアーンジャニュー、サナイヤ、デミらキャスト全員、そしてスタッフ、ビーナス、セリーナ、ウィリアムズ一家全員に光が射すことができたことをを心から嬉しく思います」と力強くスピーチした。

この話題の続報

Source:Variety

Writer

アバター画像
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly