クリント・イーストウッドの名作『荒野の用心棒』リメイク企画が始動 ─ 「偉大なるクラシックを正統に再創作する」と製作陣

クリント・イーストウッド主演、セルジオ・レオーネ監督『荒野の用心棒』(1964)のリメイク企画が進行中であることがわかった。米Deadlineが報じている。
『荒野の用心棒』は、1872年のニュー・メキシコの町に、腕利きガンマンのジョー(イーストウッド)が現れ、町を牛耳る無法者たちの抗争に介入してゆく物語。イタリア製西部劇、通称“マカロニ・ウェスタン”の元祖と呼ばれる作品で、続編『夕陽のガンマン』(1965)『続・夕陽のガンマン』(1996)を含む「ドル箱3部作」の皮切りとなった。
リメイク版は英語の長編映画になるとみられているが、現時点では企画の初期段階にあり、プロットやキャスト・スタッフなどの詳細は不明。プロデューサーは『300〈スリーハンドレッド〉』シリーズのジャンニ・ヌナリ、『Shirley シャーリイ』(2020、日2024)のサイモン・ホースマン、Netflixシリーズ「リプリー」(2024)のエンツォ・システィが務めており、オリジナル版を製作したJolly Filmも企画に携わっている。
ヌナリ&ホースマン率いる製作会社Euro Gang Entertainmentとシスティは、ローランド・エメリッヒ監督が古代ローマの剣闘士を描く超大作ドラマ「Those About To Die(原題)」(2024)に続いての再タッグ。ヌナリ&ホースマンは「偉大なるセルジオ・レオーネによるクラシックを正統にリメイクする決意」とのコメントを発表した。
なお、オリジナル版『荒野の用心棒』は、黒澤明監督『用心棒』(1961)を無断で西部劇として翻案したため、同作を手がけた東宝との間で訴訟問題に発展した作品でもある。それゆえか、発表から60年が経過した現在でもリメイク版などは一切製作されておらず、今回が初のプロジェクトとなる。2020年にはハリウッドでのドラマ化企画が報じられたが、残念ながらこちらも実現には至っていない。
▼ クリント・イーストウッドの記事
『クリント・イーストウッド 気高き〈アメリカ〉の放浪者』発売 ─ 全キャリア追う決定的評伝 映画ファン必読 クリント・イーストウッド最新作『陪審員2番』U-NEXTで配信開始 ─ 日本人キャスト含むむ12人の陪審員による法廷ミステリー 待望の一作 イーストウッド監督新作『陪審員2番』劇場公開されずU-NEXTで独占配信が決定 海外でも限定上映でした クリント・イーストウッド引退作とされる映画『Juror No. 2』米予告編が初公開 ─ 車で何かを轢いた、あれは人だったかもしれない ニコラス・ホルトが熱演 93歳クリント・イーストウッド監督引退作、制作完了 ─ 法廷映画『Juror No. 2』、ワーナー幹部も興奮 これで見納め
Source: Deadline