A24製作『MEN 同じ顔の男たち』12月公開決定、特報映像も到着 ─『エクス・マキナ』監督作、出会う男が全員同じ顔?

A24製作、『エクス・マキナ』(2015)などのアレックス・ガーランド監督による新作映画『MEN(原題)』が、『MEN 同じ顔の男たち』として2022年12月9日(金)より日本公開されることが決定した。あわせて、特報映像が到着している。
物語の主人公・ハーパー(ジェシー・バックリー)は、夫のジェームズ(パーパ・エッシードゥ)の死を目の前で目撃してしまう。彼女は心の傷を癒すため、イギリスの田舎街を訪れる。そこで待っていたのは、ジェフリー(ロリー・キニア)というカントリーハウスの管理人だった。
ハーパーが街へ出かけると、少年や牧師、そして警察官など出会う男たちが、このジェフリーと全く同じ顔であることに気づく。街に住む同じ顔の男たち、廃トンネルからついてくる謎の影、木から大量に落ちる林檎、そしてフラッシュバックする夫の死。不穏な出来事が連鎖し、“得体の知れない恐怖”が徐々に正体を現し始める。
公開された特報映像は、ハーパーが車を運転し、田舎街へやってくる場面から始まる。「とても美しい家ね」と宿泊先を気に入り、庭先にある林檎をおもむろに齧るハーパー。散策中に見つけたトンネルでハーパーの声が反響し、やがて、その声に呼応するかのように不穏な出来事が連鎖していく。目の前に現れた男が姿を消し、木から大量の林檎が落下、そして恐ろしい叫びと共に襲い来る“何か”。トンネルの場面に戻ると、遠くにいる男が不気味な声を上げながらこちらに向かってくる……。正体の見えない恐怖への想像を掻き立てられる映像だ。
監督は『エクス・マキナ』がアカデミー賞視覚効果賞を受賞し、脚本賞にも候補入りを果たしたアレックス・ガーランド。『アナイアレイション -全滅領域-』(2018)でも知られる俊英が、完璧な構図と鮮やかな色彩による圧倒的映像美で不穏な物語を紡ぎ出す。
ハーパー役を演じるのは、『ワイルド・ローズ』(2018)『ジュディ 虹の彼方に』(2019)をはじめ、『もう終わりにしよう。』(2020)『ロスト・ドーター』(2021)などのジェシー・バックリー。夫の死を目撃したトラウマと、目の前に現れる同じ顔の男たちの恐怖に対峙する主人公を見事に体現する。一方、次から次へと現れる同じ顔をした男たちに扮するのは、『007』シリーズにビル・タナー役で出演してきたロリー・キニア。何役もの不気味な男たちを、たった一人で文字通り怪演する。
第75回カンヌ国際映画祭の監督週間で上映が行われた本作は、その衝撃的な展開に度肝を抜かれる観客が続出。ラストで展開する怒涛の20分は、永遠のトラウマになることだろう。『ベイビー・ドライバー』(2017)『ラストナイト・イン・ソーホー』(2021)のエドガー・ライト監督も、「熱を帯び、眩暈(めまい)を誘うアレックス・ガーランド監督の『MEN』は最高だった。想像を超える役者たちの演技と目を見張るVFXも見逃せない!」と絶賛している。
映画『MEN 同じ顔の男たち』は、2022年12月9日(金)よりTOHO シネマズ日比谷ほか全国公開。
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