Amazon、『007』クリエイティブ権獲得のため30億円を支払っていた ─ 前製作会社から関連資産一式を購入

『007』シリーズのクリエイティブ権を取得するために、Amazon/MGMが2,000万ドル(約30億5,000万円)を支払っていたことがわかった。
米Deadlineによると、このたび『007』シリーズを長年手がけてきたマイケル・G・ウィルソン&バーバラ・ブロッコリ率いるイギリスの製作会社イーオン・プロダクションズが決算報告書を提出。2025年2月20日に、『007』シリーズの持分とすべての関連資産、子会社B24 LimitedとB25 Limitedを2,000万米国ドルで売却する契約を結んでいたことを明かした。
B24 Limited、B25 Limitedは、イーオン・プロダクションズが『007 スペクター』(2025)『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(2021)を製作するために設立した特別目的会社。これら一式を取得することで、Amazon MGM Studiosはシリーズのクリエイティブ権を獲得したことになる。
もともと『007』シリーズは、第1作『007/ドクター・ノオ』(1962)以来MGM社が製作してきたが、2022年にAmazonがMGMを85億ドルを買収し、同社のライブラリを手中に収めていた。その後、2025年2月にAmazonは『007』シリーズを統括すべく、新たに10億ドルを支払ったと報じられているる。
以前の報道にあった「10億ドル」という数字に対し、このたび判明した「2,000万ドル」はごく一部にすぎないが、Amazon MGM Studiosとイーオン・プロダクションズの契約内容は不明。今後はウィルソン&ブロッコリとの新たな合弁会社がシリーズの知的財産権を管理する予定で、イーオン・プロダクションズはさまざまな形で段階的に報酬を受け取るものと考えられている。
なお、2025年2月の発表当時、Amazon/MGMとウィルソン&ブロッコリによる合弁会社は規制当局の承認を待っており、契約は年内に完了すると伝えられていた。
Amazon MGM Studiosが製作する『007』第26作(タイトル未定)はシリーズの「すべてを一新」する方針で、新たなジェームズ・ボンド役にはイギリス出身の新人俳優が起用される見込み。
監督は『DUNE/デューン』シリーズや『ブレードランナー 2049』(2017)のドゥニ・ヴィルヌーヴ、脚本は「ピーキー・ブラインダーズ」(2013-2022)のスティーヴン・ナイト。プロデューサーは『スパイダーマン』のエイミー・パスカル、『ハリー・ポッター』『ファンタスティック・ビースト』のデヴィッド・ハイマン。2028年の米国公開を目指し、2027年に撮影を開始する計画だ。
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Source: Deadline
































