「キャシアン・アンドー」脚本はAIへの懸念で公開中止 ─ 「簡単に学習されてしまう、クソロボットを助けたくない」

『スター・ウォーズ』ドラマシリーズ「キャシアン・アンドー」の脚本を公開する計画が、AI問題のために頓挫していたことがわかった。脚本・製作総指揮のトニー・ギルロイが米Colliderに明かした。
「キャシアン・アンドー」は『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)に登場した反乱軍の情報将校キャシアン・アンドーの前日譚で、帝国が支配する暗黒の時代を舞台にキャシアンの成長と変化を描く『スター・ウォーズ』でも異色のハードスリラー。2022年にシーズン1が配信されたのち、ギルロイは全話の脚本とコンセプトアートをウェブサイトで公開する計画を明かしていた。

しかし、シーズン2の配信開始が近づくなかでも脚本が公開される気配はない。インタビュアーに「今後公開されるのでしょうか?」と尋ねられると、ギルロイは「公開したかった。すでにまとめていて、とてもいいものになりましたが、公開できないのはAIのせいです」と語った。「悲しいことにX線が多すぎるので、あまりにも簡単に学習されてしまう。なぜ、クソロボットをこれ以上助けなければいけないのか」。
脚本を公開する計画を、ギルロイは「エゴだった」と言う。「見てもらいたいという気持ちはあったけれど、現実にデメリットがある。だから、自分の気持ちは負けるのです」と。AIの問題が解決していない以上、業界や創作活動に思わぬ影響をもたらす可能性を懸念しての結論だったとみられる。同じ考えの脚本家が増えれば、今後は映画やテレビシリーズの脚本が公開されるケースはかなり少なくなりそうだ。
ギルロイは「キャシアン・アンドー」の脚本執筆を「本当に楽しかった」と振り返る。「本作の脚本家チームは、僕も含めてかなり気まぐれで、かつ経験豊富でした。最初に5~6日間くらい物語について話し合ったら、あとはそれぞれが自分の仕事をして去っていくんです。彼らの仕事をいつも参考にさせてもらっていました」。
『ローグ・ワン』に携わってから10年、「キャシアン・アンドー」の準備を始めてから6年。ギルロイは本作の配信後には「別にやることがある」そうで、『スター・ウォーズ』からは離れる意向だ。今は「映画音楽についての映画」を監督するための準備を進めているという。
「キャシアン・アンドー」シーズン2は、2025年4月23日(水)よりディズニープラスにて独占配信開始。
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