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『アベンジャーズ/エンドゲーム』ルッソ監督、アイアンマンのウルトロン計画は「正しかった」

アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン
Disney/Supplied by LMK 写真:ゼータイメージ

『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)は、トニー・スターク/アイアンマンの思いと行動に端を発するストーリーだ。人工知能を搭載したアーマーを世界に配備して敵の襲撃を守るという、トニーの構想した「ウルトロン計画」が裏目に出てしまうのである。公開後に巻き起こった「トニーの行いは正しかったのか」という議論に未だ答えは出ていない。そもそも、明確な回答など出しようのない問いかけであろう。

ならば、マーベル映画の作り手はどう考えているのか。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)『アベンジャーズ/エンドゲーム』などでバトンを受け継いだアンソニー&ジョー・ルッソ監督は、トニーの計画について「正しかった」と話している


ウルトロン計画、ルッソ兄弟は「正しかった」

『アベンジャーズ/エンドゲーム』の公開後、ルッソ兄弟は米Slateのポッドキャストに登場。そこでジョー監督は、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)を経た視点から『エイジ・オブ・ウルトロン』を振り返っている。

「恐るべき脅威がやってくる、というトニーの予想は間違っていませんでした。世界中にアーマースーツを設置する必要はあったんです。むしろ問題は、市民を守る必要がある時に、市民自身の持っている切り札が、つまり市民の自由が政府の能力よりも優先されるのはいかなる場合なのかということです。

僕が面白いと思っているのは、彼らはこの出来事を経験せねばならなかったんだろうな、というところです。そういう運命だったのだという気がする。[中略]ある意味では、トニーもキャップも正しかったんですよ。」

『エイジ・オブ・ウルトロン』では、『アベンジャーズ』(2012)でチタウリの襲撃を受けたこと、そしてスカーレット・ウィッチに“全滅”のイメージを見せられたことから、トニーはウルトロン計画に着手する。そして、結果的にマインド・ストーンに秘められた人工知能の暴走を招いてしまう。これによってトニーはスティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカと対立し、仲間からの批判を受けることになるのだ。

ジョー監督が主張するのは、トニーの“平和を守るために人工知能を駆使し、世界中にアーマーを配備する”という計画は、結果はどうあれ間違った試みではなかったというものだ。そこで「いかなる場合なら行使が許されるのか」を問う発想は、直後に自身が手がけた『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)のテーマに通じるものだろう。ヒーローの行動はどこまで制限されるべきなのか。ヒーロー/個人の倫理と論理は、他者を相手にどこまで通用するものなのか……。こうしたテーマは、ルッソ兄弟によって『エンドゲーム』まで引き継がれている。

『アベンジャーズ/エンドゲーム』でマーベル・シネマティック・ユニバースの物語が区切りを迎えた今、かつての作品がはらんでいたテーマを再び鮮やかに感じることができるはず。キャラクターの物語を遡りつつ、それぞれの作品に改めて踏み込み直すのも、きっと良い鑑賞体験になることだろう。

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Sources: Slate, ComicBook.com

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。国内舞台作品の執筆・創作にも携わっています。ビリー・アイリッシュのライブに行きたい。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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