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『地獄の黙示録 ファイナル・カット』コッポラはなぜ製作に踏み切ったのか ─ 日本公開40周年記念、特別映像が公開

地獄の黙示録 ファイナル・カット
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巨匠フランシス・フォード・コッポラ監督が、傑作戦争映画『地獄の黙示録』(1979)を再編集し、新たなデジタル修復を施した最終版『地獄の黙示録 ファイナル・カット』が2020年2月28日(金)より全国のIMAXシアターにて期間限定上映される。1980年2月16日の『地獄の黙示録』日本初公開から満40周年を記念して、コッポラのコメント映像&特別映像が到着した。

1960年代末、ベトナム戦争が激化する中、アメリカ陸軍のウィラード大尉は軍の上層部から特殊任務を命じられる。それは、カンボジア奥地のジャングルで、軍規を無視して自らの王国を築いているカーツ大佐を暗殺せよという指令だった。ウィラードは4人の部下と共に、哨戒艇でヌン川をさかのぼる……。

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ベトナム戦争の闇を壮大なスケールで描いた『地獄の黙示録』は、1979年に「劇場公開版」が発表され、2001年には「特別完全版」が製作された。製作40周年を記念して製作された『ファイナル・カット』は、劇場公開版より30分長く、特別完全版より20分短いバージョン。映像は撮影時のオリジナル・ネガフィルム、音声は劇場公開版のプリントマスターを使用し、独自のIMAX® DMR(Digital Media Remastering)技術でデジタルリマスターされ、明るくクリアな映像と迫力のサウンドを体感できる。

『ファイナル・カット』について、コッポラは「40年という年月を経て、最高の形にできた」とコメント。これまでに手がけてきた3つのバージョンについては、その違いと意図をこのように語っている。

「1979年当時、本作は、戦争映画としてはかなり異色かつシュールで、奇妙な印象を受ける人もいた。だから、最初のバージョンはなるべく短く編集し、異様に見えないようにした。だが数年後に観た時、本作は時代の少し先を行っていただけで、少しもおかしくないことに気づいた。そこで、2001年の特別完全版は、撮影したのに使われなかったあらゆるシークエンスを戻してつなぎ合わせた。製作40周年を迎える2019年に、どちらのバージョンを上映するかと聞かれた時、私は、自分が好きな新しいバージョンを作りたいと考えた。1979年の劇場公開版ではカットされ、2001年の特別完全版に使用した箇所をすべて修復し、私が妥当だと思った重要なシークエンスだけを戻したものだ。」

『地獄の黙示録』にはマーロン・ブランド、マーティン・シーン、ロバート・デュヴァル、ローレンス・フィッシュバーン、ハリソン・フォード、デニス・ホッパーら豪華キャストが出演。製作費は約90億円にまで膨れ上がり、コッポラが『ゴッドファーザー』の成功で得た私財を投じて完成させた一作だ。カンヌ映画祭でパルム・ドール、アカデミー賞®で撮影賞・音響賞を受賞し、80年代にベトナム戦争映画が多く作られる先駆けとなった。世界の映画監督358人が選ぶ[オールタイム・ベスト50]では第6位にランクインしている。

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映画『地獄の黙示録 ファイナル・カット』は、2020年2月28日(金)より全国IMAXにて期間限定上映

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THE RIVER編集部THE RIVER

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