『アクアマン』中国でDC映画史上最大のヒット ─ わずか4日間で興収1億ドルを突破

米ワーナー・ブラザース&DCコミックス製作、映画『アクアマン』が中国で衝撃のスタートダッシュを見せている。公開後4日間で、興行収入1億ドルの大台を早くも突破したというのだ。
2018年12月21日の米国公開に先がけて、『アクアマン』は12月7日(金曜日)に中国の30,500スクリーンにて劇場公開を迎えた。ジェイソン・モモア演じる新ヒーローは、世界最大規模の映画市場で、早くも周囲を圧倒する“トライデント(三叉槍)無双”を見せつけている。

『アクアマン』破竹の初動、DC映画最高記録に
米Business Insiderによれば、『アクアマン』は中国での公開初日である12月7日に興行収入2,460万ドルを記録。映画市場全体における1日の売上で86%を占める驚異的な数字となった。これは、中国で公開されたワーナー・ブラザース作品の初日興収記録、また中国における12月公開作品の初日興収記録を揃って更新した形だ。
むろん、この勢いは公開初日だけにとどまらなかった。米Box Office Mojoによると、本作は12月7~9日の3日間で9,360万ドルを記録。初日以上のペースで動員を伸ばしたことで、中国におけるワーナー作品のオープニング興収記録をも塗り替えた。9,360万ドルという圧倒的数字によって、『アクアマン』は“この週末に全世界で一番稼いだ映画”ともなっている。
さらに中国の映画アナリスト、ギャヴィン・フェン氏によると、『アクアマン』は12月10日(月曜日)に1,299万を稼ぎ出し、4日間の興行収入は1億ドルを突破。アクアマンの本格登場作品となった『ジャスティス・リーグ』(2017)の中国累計興収である1億605万ドルをたった4日間で上回った。
ギャヴィン氏によれば、『アクアマン』は11日(火曜日)に『ドクター・ストレンジ』(2016)や『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)を、12日(水曜日)に『X-MEN: アポカリプス』(2016)や『アントマン&ワスプ』(2018)を、その後は『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)や『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)の累計興行収入を次々と上回っていく見込みだという。まさに破竹の勢いである。
なぜ『アクアマン』が中国でこれほどの大ヒットを記録しているのか、その理由を正確に掴むことはできない。同じく中国で大ヒットとなった『MEG ザ・モンスター』(2018)や『ヴェノム』(2018)のように、中国企業が積極的に出資した形跡もみられないからだ。出演者には『パワーレンジャー』(2017)の中国系俳優ルーディ・リンも名を連ねているが、それだけがこれほどの成果に繋がるとも考えづらい。
ただし中国では、11月中旬に本編の約30分が先行公開されて大きな反響を呼んでいた。中国でのヒットを見込み、ワーナーが早くからプロモーションに注力していた可能性は高そうだ。
ちなみに『アクアマン』は米国でのオープニング興行収入(3日間)で6,500万ドルを上回る見込みで、これが実現すれば『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』(2018)や『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』(2018)を上回る成績となる。ワーナーは続編企画をすでに始動させているようだが、中国での大ヒットは確実にその後押しとなるだろう。
映画『アクアマン』は2019年2月8日(金)全国ロードショー。
『アクアマン』公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/aquaman/
Sources: BI, Box Office Mojo, Gavin Feng(1, 2)