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ギャレス監督、『ローグ・ワン』製作中にエリア51で未知の光と遭遇していた

『ローグ・ワン / スター・ウォーズ・ストーリー』の製作過程を数多のコンセプトアートと共に記録した『アート・オブ・ローグ・ワン / スター・ウォーズ・ストーリー』は、ギャレス・エドワーズ監督らが撮影期間中にエリア51で『未知との遭遇』を経験した興味深いエピソードを明かしている。

エリア51と言えば、アメリカのネバダ州に存在するアメリカ空軍管理区。長年、軍事機密とされていた同地区には陰謀論や都市伝説的な噂が絶えず、とりわけ「墜落したUFOが運び込まれている」「宇宙人が捕獲されている」などの宇宙ネタが多い、謎に包まれた基地だ。

そんなエリア51に、『ローグ・ワン / スター・ウォーズ・ストーリー』製作中のギャレス・エドワーズ監督が訪れたときのことだ。監督は、同作のリード・コンセプト・アーティストのマット・オールソップと共に、大きなSUVをレンタルして同基地を目指した。

非常に長いドライブを経てエリア51に到着した二人は、基地の入口半ばで車を止めて、静寂の夜空を見上げた。マットが、

「とても素晴らしかったよ ─ ただ、ギャレスが『未知との遭遇』のサウンドトラックを流し始めたんで、少々イラッとしたけどね」

と回想するその砂漠で、突如明るい光を目撃したという。

「遠方で、最初は地面すれすれだった。突然それが消え、続いて猛烈な光が  ─ まるで爆発のようだった ─ 空を埋めたんだ。」

その直後、二人が立つ道路の前方に赤いライトが現れる。はじめふたりは「警備の車か何かだと思った」ため、SUVを止めた道路へ戻ると、「向こうも後をつけてきた」そうだ。

「やつはハイウェイの端まで来ると、ライトを消して闇夜に消えたんだ。だが、一秒後、やつの車の中から緑色の光が点いて、格子状のレーザー光線による光のショーが道路で始まった。」

それから謎の相手は、「レーザーで、我々の車をスキャンするようになぞり出した」のだという。

アメリカ空軍によって厳重に管理されているエリア51。ギャレスらが遭遇した緑のレーダーを発した車(か何か)は、マットが言うように「警備の車か何か」と考えるのが自然だろう。しかしながら、緑のレーザーでギャレスらのSUVスキャンするようになぞり出したという描写は、都市伝説や陰謀論に傾倒する人たちのジャンキーなインスピレーションを大いに刺激するエピソードだ。おまけに、最初に砂漠の遠方で目撃した爆発的な光の正体も全くの謎である。

『アート・オブ・ローグ・ワン / スター・ウォーズ・ストーリー』によれば、「格子状の緑色の光が、我々が通ってきた渓谷の岩肌をなぞる光景」にインスピレーションを受けたふたりは、翌日になってこの不思議な経験を本編に登場させようと話し合った。

同書には、ローグ・ワン一行がUウイングに乗ってイードゥに突入するシーン、闇に包まれた渓谷を降下していく場面で、Uウイングが周囲との距離を測るために緑のレーザーを発しているコンセプト・アートが掲載されている。ギャレス・エドワーズとマット・オールソップの不思議な実体験に基づく、想い入れも強かろう描写だが、公開された本編からは残念ながらカットされてしまっている。

『スター・ウォーズ』という偉大なSF作品を製作中の監督らが、エリア51で『未知との遭遇』サウンドトラックを流した途端に謎の光に襲われるという、嘘のような本当の話。ふたりが見た謎の光は、単なる基地の設備によるものなのか、それとも超常的な何かだったのか…。

出典:『アート・オブ・ローグ・ワン / スター・ウォーズ・ストーリー 』2016年、ヴィレッジブックス

Eyecatch Image:http://herocomplex.latimes.com/movies/star-wars-celebration-gareth-edwards-reveals-rogue-one-plot-details/

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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